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知って納得、ケータイ業界の"なぜ" 第178回 KDDIがローソンの経営に参画、「auのコンビニ」にとどまらない施策とは

マイナビニュース / 2024年9月25日 17時44分

顧客接点強化に「Ponta」と「povo」を活用

ただこうした取り組みは、どちらかといえば将来を見据えたものといえ、具体性にやや乏しい印象もある。消費者目線で注目される3つ目の施策となるのは、ローソンとKDDI、そして両社が活用しているロイヤリティ マーケティングの共通ポイントプログラム「Ponta」を活用した顧客接点の強化だ。

KDDIは「au」「UQ mobile」などで多くの顧客を抱えており、ローソンとはPontaポイントによる連携も可能なことから、KDDIの顧客をローソンに誘導して売り上げを高める、というシナリオはとても描きやすい。ただそれだけでは、ローソンが「auのコンビニ」と認識されてしまい、NTTドコモやソフトバンク、楽天モバイルなど競合サービスの利用者が離れてしまう懸念もある。

それだけに今回打ち出された施策は、いずれもKDDIの顧客以外に配慮した内容となっている。その1つとして挙げられるのが「Pontaパス」だ。

これは従来、KDDIが「auスマートパスプレミアム」として、主としてauユーザーなどに向けて提供していたサービス。月額548円を支払うことで、さまざまなクーポンやスマートフォンに関連するサービスが利用できるというものだ。

そしてKDDIは今回のローソン経営参画に合わせる形で、2024年10月2日からサービスの名称をPontaパスに変更。元々KDDI以外のユーザーも利用できるサービスではあったのだが、KDDIの色が強い「au」から名称を変更しPontaのブランドを前面に打ち出すことで、より多くの人に関心を持ってもらうのが狙いだろう。

それに加えてPontaパスでは、ローソンの商品が無料、あるいは割引になるクーポンが600円分以上相当を提供するほか、スマートフォン決済の「au PAY」で決済することで、最大で通常の4倍となる2%のPontaポイント付与が受けられる特典なども提供。サービスのお得さを高めてKDDI以外のユーザーを取り込みたい狙いもあるといえそうだ。

そしてもう1つ、大きな取り組みとなるのが「povo」を活用したサービスである。具体的にはローソン店舗に訪れることで1回当たり100MB、月当たり1GBのデータ通信量が無料でもらえる「povo Data Oasis」が提供されるほか、新たに全国のローソン店舗で、povoのデータ専用eSIMを購入できるPOSAカードを販売するという。

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