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10月から住宅ローン変動金利が上昇、気になる影響と対策を専門家に聞く

マイナビニュース / 2024年10月1日 13時17分

現状、変動金利と固定金利の差は1.4%程度あるため、政策金利が1.0%に上がったとしても、固定金利より変動金利のほうが低いことは変わりません。また、仮に私の見立てが大きく外れて、政策金利が2.0%台まで上がったとしても、それが35年間ずっと続くことはないでしょう。金利の上がり下がりは景気のサイクルと連動するため、不景気になれば金利も下がります。総合的に見ると、やはり変動金利が有利だというのが私の考えです。

○既存ユーザーは借り換えと資産運用で対策を

――住宅ローンユーザーとしては、金利上昇が家計に与えるダメージを少しでも軽減したいところです。すでに変動金利で住宅ローンを借りている人は、どのような対策をとればいいのでしょうか?

ひとつは借り換えです。新規獲得競争の激化を背景に、銀行は新規貸出金利を抑えているため、いま借りている住宅ローンより金利の安い住宅ローンがあれば、借り換えることで金利負担が抑えられます。残っている元本が大きければ大きいほど借り換えメリット額も大きくなるので、借り換えるならできるだけ早く行動を起こすべきです。

もうひとつは資産運用です。変動金利で住宅ローンを借りている人は、固定金利で借りているつもりで、固定と変動の金利差額を株式や不動産投資で運用してはいかがでしょうか。株式投資は中長期的には2.0%~3.0%のリターンが見込めるので、中長期の資産運用は将来の利上げへのリスクヘッジになります。

――利上げを機に繰り上げ返済を検討する人もいると思います。繰り上げ返済はしなくてもいいのでしょうか?

繰り上げ返済が効果的なのは、住宅ローン金利が資産運用の利回りを上回っている場合に限られます。住宅ローン金利が3.0~4.0%台まで上がった場合は繰り上げ返済が効果的ですが、中長期の資産運用は2.0%~3.0%のリターンが見込めるため、現状では繰り上げ返済をするよりも、中長期の資産運用に資金を回したほうが有利と言えるでしょう。

日銀はインフレ率2%の定着を目標としています。デフレ時代は現金を持ち続けているだけでよかったのですが、物価が上がるインフレ時代においては、現金の価値が毎年2.0%ずつ目減りしていきます。

つまり、インフレ時代では現金が必ずしも安全だとは言えないのです。もちろん、必要最低限の現金派持ち合わせておく必要がありますが、余剰資金は資産運用に振り分けたほうがいいでしょう。

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