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被災地の施設で「防災士育成研修」を実施 ― 防災体験型宿泊施設「KIBOTCHA」を起点に地域活性化を目指す

マイナビニュース / 2024年10月3日 10時0分

そして「一番大事なのは被災する前。最近ではハザードマップなどが掲出されていることが多くなってきましたが、ただ眺めるだけでなく、どこが危ないのか、どこへ逃げればいいのかを事前に検討し、家族同士、友人同士、そして地域の人々と話し合って、共有していかないといけない。そのためにも、防災士の知識を身につけることは非常に重要なのです」と、防災士育成研修を受ける意義をあらためてアピールする。

昨年開催した結果、受講者からは「実際に被災された施設なので、身が引き締まる」「風化しかけていた記憶が思い起こされた」「実際に被災された語り部の方から話を聞くことができたので、よりリアルに意識が高まった」などの声が寄せられるなど、非常に高い評価を得ている。一方で、研修スケジュールの関係で、語り部と周辺施設を巡るツアーが夜間の開催になってしまうなどの問題もあったので、本年度はそのあたりの改善も進めているという。

また、「KIBOTCHA」で行われている人気プログラムである「無人島体験」などもオプションで組み込めたら面白いという西舘氏。「実際には起きないほうが良いことでも、やはり起こってしまう可能性は否定できません。災害だけでなく、交通事故だってそうです。そんなときの考え方を学ぶことができるエッセンスがあると非常に良いと思っています。座学だけではなく、実際に現場に出て体験し、みんなで意見を交わしあうことがとても重要になる」と今後の展開に希望を寄せた。

「今回は『防災士育成研修』ですが、実際のところ、研修というのは年に何回もできることではありません。その中で、我々の究極的な目的はこのエリアに人をたくさん呼んで、活性化させる、賑わいを創出していくことです」という長屋氏。

そのキーワードとして「ワーケーション」を挙げ、「ワーケーションが成功している事例というのは、実はあまり多くありません。しかし、『KIBOTCHA』には光るコンテンツがあります。防災体験はもちろん、無人島体験など人を呼べるコンテンツがある。そのコンテンツに合わせて、両親が仕事をしている間に、子どもたちはさまざまな体験をして一週間を過ごす。そして、それを起点に様々な産業が発展していけば良いなと思いますし、そこに我々も協力していければと考えています」と話す。

そのきっかけともなりうる「防災士育成研修」だが、今年の開催は11月14日・15日の2日間を予定(募集締切は10月7日)。「東日本大震災を伝承していくという意味でも、ぜひこの機会に宮城県のこの施設で防災を学んでいただきたい」と受講者の増加を期待。

「今年の夏は家族で防災体験に訪れる方が多かった」という西舘氏は、「1月の北陸はもちろん、ちょうど南海トラフの話題もあったので、非常に関心が高くなっており、大人だけでなく子どもにも防災に対して興味を持つ方が増えている」と分析し、「皆さんの防災に対する関心、そして防災士という資格に対するニーズも高くなっていますので、ぜひこの機会に、『KIBOTCHA』に防災士の研修を受けに来ていただければ」と締めくくった。
(糸井一臣)



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