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札幌に「構造設計の仕事」で異彩を放つ会社あり! 異端児と呼ばれる社長が打ち出す会社の仕組みについて聞いた

マイナビニュース / 2024年10月4日 9時47分

「ちょうどオンラインゲームをやっていたときに思いつき、わかりやすく伝えるためにネーミングも考えました(笑)」(田中氏)

ドラゴンとは、構造設計者たちの「技術」と「ウェルビーング(身体的・精神的・社会的に良好な状態にあること)」をマネジメントする奥義伝承者で、社内では班長と呼ばれている。現在は社長が率いる田中班を含めて7つの班がある。

納期が迫り、1人では無理そうだと感じたときに社員自ら「ドラゴン」を発動すれば、班長が他のメンバーに仕事の一部を振り分けてくれる。班長自身、または周囲の仲間が気づいて発動されることもある。

そんな非常事態以外のときでもそっと見守り、日常的に気にかけているのが「ドラゴンマネジメント」で、社員誰もが「ギブアップ」を言いやすい環境づくり、自分の能力の限界を受け入れて、ピンチのときは仲間同士で助け合おうという社風を育むのにも役立っているようだ。
合わない上司と働かなくていい? 「上司選択制度」

「人には個性があり、相性があります。だから、上司も選べるようになったらいいな」と、田中社長がまたまた思いついたのが「上司選択制度」。

社員1人ひとりが、相性をはじめ自分の成長に合わせてこの班長から学びたいと責任を持って選択するのが大前提。

毎年1回の社員アンケートで、どの班で働きたいかの希望と理由を書き添える。そして、班の人数のバランスなども考慮しながら人事異動を行う。

5年前に初めて導入した際には、7つあった班のうち1班が「どの部下からも選ばれず」消滅したそうだ。

その班長をどうフォローするか悩んだものの「非常に技術力が高く、超一流プレイヤーです。たまたまマネジメントは苦手だっただけ。神の手と呼ばれるほどの希少な人材ですから、その後は社長直属チームの一員として技術開発などで能力を発揮してくれています。班長だったときよりイキイキとした表情ですよ」と、田中氏は同制度の導入について手ごたえを感じている。

上司というのは1つの役割であり、人事異動はその役割が変わっただけと解釈するのが同社のスタンスのようだ。

また、班長それぞれに人間的な個性、得意分野、技術があるので、どんな人なのかわからないまま選択はできないだろうと、「各班長の特徴まとめ」と「班長活用マニュアル」も作成して全社員に公開した。

「特徴まとめ」は「売り上げの確保」「社員の不安や悩みのケア」など14項目において「◎(特に期待できる)」「×(期待してはいけない)」など4段階で表記され、班長の通信簿とも呼ばれている。

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