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定価2億円超のモデルも! リシャール・ミルが「成功者のアイコン」になった理由

マイナビニュース / 2024年10月17日 11時0分

――「雲上時計」と呼ばれるのも納得の高価格ですが、なぜこれほどまでに高価格なのでしょうか?

リシャール・ミルの強みはケースとムーブメントの内外装を同じ精度で加工することです。一般的な時計メーカーは、ムーブメントには細かな精度で加工を施しますが、コストがかかりすぎるので、ケースまで同じ精度で加工することはありません。"究極"を追求するリシャール・ミルはコスト度外視で高い精度で加工をするため、高額になるのです。

生産本数が極端に少ないことも高額になる一因です。ロレックスの年間生産本数が120万本、パテック・フィリップが6万本、オーデマ・ピゲが4万本といわれるのに対し、リシャール・ミルの年間生産本数は5,000本程度に過ぎません。これだけ生産本数が少ないと、販売価格を高くしないと採算が合わないのです。

――時計愛好家が評価しているポイントは?

先進性と伝統の融合があること、技術面において業界をリードし革新的なブランドポリシーが感じられる点ではないでしょうか。時計業界ではありえなかったような素材を使うことで、軽量かつ衝撃に強い時計を生み出し、トゥールビヨンという衝撃に弱い機構を強度面で実用化させた功績は大きいです。

ただ、リシャール・ミルはステータスシンボル的な要素が強く、持つこと自体が「成功者」の証になるため、かねてからの時計愛好家だけが評価するブランドとは毛色が異なります。

一般的に、時計愛好家はすべてのパーツを自社で製作する「マニファクチュール」を評価する傾向がありますが、リシャール・ミルは、各方面から最高の技術者を起用するためにあえて外注を選んでいます。

時計業界ではマイナスイメージを持たれがちな「マニファクチュールでないこと」を前面に押し出して最高の時計を作っている点を評価している時計愛好家もいるのではないでしょうか。

マニファクチュールではどうしても自社のリソースに縛られてしまいますが、外注すると斬新な考え方、今までにない常識を覆す発想がしやすいため、革新的な時計を生み出すことが可能になります。これもまた、効率的に、その時の理想型を追求するブランドの姿勢が伝わるエピソードですよね。
○定価の2倍で買い取られるモデルも

――リシャール・ミルの相場の推移はどうなっているのでしょうか?

生産本数が極端に少ないこともあり、リシャール・ミルの相場を語るのは非常に難しいと言わざるをえません。実際のところ、買い取りをご依頼いただいた際に定価以上の価格で買い取れるかどうかはモデルによります。

リシャール・ミルの場合、リセール時に最も有利なのは1,000万円弱~2,000万円程度のモデルです。ブランドの中では買いやすい価格帯ですが、高額モデル同様に生産本数が少なく需要が高まりやすいためで、需要が集中するモデルであれば定価の2倍で買い取りができてもおかしくありません。

ほかのブランドでも言えることですが、定価設定が高額すぎるモデルの場合、買いたい人が極端に限られるため、定価とのギャップが出やすい傾向にあります。思い違いをされている方もいらっしゃいますが、二次流通では定価が高ければ高いほど評価が高いというわけではありません。買取価格は需要と供給のバランスで決まりますので、リセール価格を重視する場合はその点を意識する必要がありますね。

※画像はコメ兵提供
(春奈)



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