「デビットカード」地銀が注力する理由とは
マイナビニュース / 2024年10月3日 16時50分
ビザ・ワールドワイド・ジャパンは10月2日、銀行が発行するVisaデビットカードの特徴と、静岡銀行の取り組みを紹介する説明会を開催しました。国内におけるVisaのタッチ決済の利用は店頭だと4割に達していますが、Visaデビットに限ればそれが7割近くになっているとのことで、タッチ決済の普及がデビットカードの拡大に寄与していると言います。
○拡大する「デビットカード」
デビットカードは、銀行口座に直結して残高からリアルタイムに決済を行う仕組みです。クレジットカードのブランドネットワークに対応しているため、通常のクレジットカードとほとんど変わらない使い勝手で利用できます。
クレジットカードが毎月の利用額をまとめて支払うのに対し、デビットカードは即時残高からの引き落としになるため、使いすぎの心配がなく(残高以上は支払えない)、即時引き落としなので残高の管理もしやすいといったメリットがあります。
現在、デビットカードを発行している銀行は国内で41行、発行枚数は全体で2,500万枚に到達。順調に右肩上がりに拡大しています。キャッシュレス決済におけるデビットカードの割合も、2017年の1.7%から2023年の2.9%に拡大。金額としては1.1兆円から3.7兆円と3倍以上の成長となりました。
キャッシュレス決済(クレジットカード、デビット、電子マネー、コード決済)の中では、2017年の0から8.6%・10.9兆円に成長したコード決済に次ぐ成長率だと、Visaのコンシューマーソリューションズディレクターである松本直久氏は話します。
海外ではクレジットカードより割合が大きい国もあるほどですが、日本では国際ブランドの対応のデビットカード登場が遅れたことで、これまではあまり広まっていませんでした。
これに対して、2020年頃の新型コロナによる外出自粛によって巣ごもり需要が拡大。ECサイトの利用が拡大したことに伴って、決済に使うクレジットカードのニーズが高まりました。さらにデビットカードはクレジットカードの18歳以上よりも低年齢(多くは15歳以上)で取得できることも手伝って利用が拡大したと松本氏は説明。
さらに2023年頃からクレジットカードのタッチ決済が広まり、利用できる加盟店が拡大。デビットカードは早くからタッチ決済対応カードが発行されていたことで、さらに利用が急増。デビットカードの店頭利用のうち、約7割がタッチ決済になっていたととのことです。
○発行する銀行側のメリットは?
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