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「デビットカード」地銀が注力する理由とは

マイナビニュース / 2024年10月3日 16時50分

利用者にとっては管理しやすさや安心感が高いというメリットがあるデビットカードですが、発行する銀行側にとってのメリットは何でしょうか。

銀行にとって口座残高が常に稼働する状況になるというメリットがあります。例えばこれまで、給料日に口座に現金が入金され、そのまま出金した現金を使っていたユーザーがデビットカードを使うようになると、口座に現金を残したまま、日々の利用で預金残高が変動します。

デビットカードのメリットは即時引き落としによる管理しやすさなので、多くのユーザーは残高を把握するために銀行アプリにアクセスするようになります。実際に銀行によってこうしたユーザーのアプリ利用は拡大しているとのことで、海外では「Everyday Banking」という顧客接点を高める取り組みが推進されているそうです。

例えばソニー銀行ではデビットカードのユーザーのアプリ利用率は、そうでないユーザーの3倍になり、預金残高も1.5~2倍程度違うそうで、アプリの利用拡大が銀行のビジネスにとって好影響があるとしています。

こうしてアプリの利用が増えると、その銀行に対する愛着も増えるため、例えば高校生が地銀に口座を開設し、就職で上京しても継続して口座を使い続けるようになる、といったメリットもあると松本氏。

日本はインバウンドが増えており、特に欧米旅行者は基本的にクレジットカードかデビットカードを保有しています。観光客はこれまでの観光地以外にも訪れるようになっていて、加盟店のさらなる拡大が急務となっています。

そこで地域に強力な地盤を持つ地方銀行がアクワイアリング(加盟店開拓)をすることで、クレジットカード・デビットカード対応店の拡大に加えて、地元経済の活性化に貢献するとことになると松本氏は話しています。
○静岡銀行「地域の先頭に立ってキャッシュレス事業を展開すべき」

静岡銀行では、ホールディングス化に伴って中期経営計画として5カ年計画を発表。その中で地域のキャッシュレス化を推進する戦略を打ち出しました。

静岡銀行デジタルチャネル営業部長の大石康太氏によれば、静岡銀行では2022年頃からキャッシュレスの取り組みを検討してきたそうで、その当時、地盤となる静岡のキャッシュレス比率は25%。全国平均が32.5%の頃だったとのこと。全国平均を下回っていることから、「地域の金融機関として先頭に立ってキャッシュレス事業を展開すべき」と考えたといいます。

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