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大河原克行のNewsInsight 第333回 NECの次期GIGAスクール端末にいくつかの戦略転換、鮮明なChromebookシフト

マイナビニュース / 2024年10月7日 15時39分

画像提供:マイナビニュース

NECは、GIGAスクール構想第2期に向けた学習者用端末の新製品として、「NEC Chromebook Y4」を発表した。GIGAスクール構想第1期で、約160万台のPCを出荷したNECが、その実績をもとに、「安全、安心、壊れにくい」をコンセプトに設計した教育分野向けChromebookとなる。2025年2月に出荷を開始し、2028年度までに200万台の出荷を目指す。開発および生産は、NECパーソナルコンピュータが担当。政府補助金の5万5000円以内で提供できるという。

NEC スマートデバイス統括部 上席プロフェッショナルの加藤賢一郎氏は、「GIGAスクール構想 第1期で培った経験をもとに強化した新モデルの投入ととともに、スムーズな導入や運用、利活用を支援する周辺サービスを強化する」と語り、「NECは、国が掲げるGIGA スクール構想の実現に向け、学びの主役になる子どもたちや先生に加えて、学びに関係する人々を支えることで、教育のデジタル化を推進する」と述べた。

NEC Chromebook Y4は、360度回転するコンバーチブルデザインで、CPUにインテルプロセッサーN100を採用。4GBメモリや32GB eMMCを搭載し、Wi-Fi 6Eにも対応。同一筐体でのLTEの選択も可能だ。

今回の新製品では、これまでの経験をもとに、教育現場で使用する際の安全性の強化に力を入れているのが特徴だ。

砂やほこり、異物が入りやすい開口部は、2つのUSB Type-Cポートやオーディオジャックといった最低限の仕様とし、鉛筆を机の上に置いていても、芯がポートに刺さらない高さになるように設計。右利きの利用者が多いことを考慮し、ポート類はすべて左側が集中させている。

また、サブボードの設計変更により、マザーボードからの電源供給を不要とする回路にしたことで、ショートが起きにくく、発煙および発火に結びつきにくくしたほか、すべての電源ケーブルに保護回路を追加したり、ヒンジ部のケーブルを噛みこまないように設計にしたりといった工夫を施している。

さらに、これまでのGIGAスクール端末の修理では、トップカバーが43%、液晶パネルが24%となり、全体の6割以上を占めるなど、落下による破損が多いことに着目。TPU(熱可塑性ポリウレタン)を一体成型したことで、端末外周は、ゴムのような弾力性と、硬質プラスチックのような強さを実現。さらにゴム足には4つの円形サイズと、ひとつの横長タイプを用いることでゴム足の設置面積を拡大して、机から滑りにくい構造とした。また、ゴム足が取れてしまったという問い合わせが多かったことから、ゴム足の交換を可能にしたという。

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