1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. IT総合

日本のエネルギー転換に関する最新事情と3つのエネルギーソリューション

マイナビニュース / 2024年10月11日 7時3分

さらに北海道苫小牧市では、2012年から日本初となるCCSの大規模実証試験が国家プロジェクトとして実施されていて、このプロジェクトを通して、2019年までに30万トンのCO2圧入が達成されました。
○水素とアンモニア

水素やアンモニアは現在、次世代のカーボンフリーのエネルギー源として注目されています。 さまざまな資源から製造可能な水素は、エネルギー資源に乏しい日本にとって、エネルギー調達の多様化と安定化やエネルギー自給率の向上が期待できます。日本では90%以上の一次エネルギーを海外から輸入しているため、エネルギー安全保障の観点においても重要です。また経済成長という点においても、水素・アンモニア関連産業は、2050年には世界で約160兆円、日本国内でも8兆円を超える市場規模になると予測されています。

エネルギー安全保障の強化のため、日本はオーストラリアからの水素供給を目指す褐炭水素プロジェクト「HESC」(Hydrogen Energy Supply Chain、水素エネルギーサプライチェーン)を通じて大規模な水素供給体制を構築することで、2050年カーボンニュートラル目標達成に寄与しています。

一方で先述したように、2023年11月には日本と韓国の両国間で、水素とアンモニアを含むカーボンニュートラル燃料の共同供給ネットワークを構築中であることが報じられました。 また、日本のAZECとAETIが、アジア4カ国の業界関係者の間で、アンモニア混焼に関する覚書を締結したのも重要な出来事です。
○デジタルソリューション

エネルギー転換を含むクリーンテック産業において、データとデジタルツールの活用は不可欠です。 今までは散発的に利用されてきましたが、今後3~5年でより強化して活用されることが求められています。デジタルソリューションは新たなエネルギーを生み出す代わりにエネルギー転換を可能にし、送配電網への自然エネルギーの統合を安定させ、新エネルギー市場のリスクを軽減します。効率的なデータ管理は、透明性と可視性を確保しつつ、より良い意思決定を促し、生産性の向上や環境への影響の低減につながります。

例えば、発電所や電力網のデジタルツインを作成し、さまざまなシナリオをシミュレーションすることで、事故や災害時の対応策を事前に検討し最適化することができます。また、デジタル技術を活用したスマートグリッドを構築することで、電力需給のバランスを最適化し、再生可能エネルギーの統合を促進できます。これにより、エネルギーシステムの柔軟性と耐障害性が向上します。
○グリーン人材の育成

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください