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サイボウズ Officeからkintoneへ乗り換えた成田デンタル、成功の秘訣は「共感を得る仕組み」

マイナビニュース / 2024年10月11日 7時0分

スモールスタートする営業所を選ぶ際、吉原さんは3つのポイントを重視した。

「まずはDXに前向きで熱量があること。そして営業所のメンバーにしっかりと落とし込めること。最後に全社展開する時に横展開を手伝ってくれること。現場との対話を重ね、この3つの条件を満たせる営業所と所長を見極めて、kintone環境を整えていきました」と、吉原さんは振り返った。

kintoneの構築で特に意識したことが「居住性」だ。どのデバイスでも使いやすいようなアプリを目指した。「最高のUIを持つサイボウズ Officeからkintoneに引っ越した後も居心地がよくなければみんなに使ってもらえません。導線を明確化し、入力の手間を徹底的に省きました」(吉原さん)

例えば、活動報告アプリでは自由入力項目を抑えた。ルックアップ機能を活用し、歯科医院の情報はコードを入力するだけで取得でき、他の項目も選択肢を選ぶだけで済むようにした。20秒もかからず報告できるようになったという。「『活動報告入力は頑張らなくてもいいですよ』『なにか報告したいことがあれば自由入力の項目に書いてくださいね』と呼び掛けています」(吉原さん)

加えて、吉原さんはデータを「自分ごと化」するような仕組みも構築した。活動報告の集計結果をポータルに貼り付け、「自分は今トップだから行動しよう」、「意識しているあの人の結果を見て自分も行動しよう」と、次の入力につながる仕掛けを作っているという。また、活動報告を月一のレポートに反映させてフィードバックさせる仕掛けも構築している。

月間の活動報告数が5.5倍に増加

kintoneへの移行は2023年12月に開始した。社内の定着に加えて横展開も進み、月間の活動報告数はサイボウズ Officeのころと比べて5.5倍に増えたという。また、社内アンケートでは、約8割の社員がkintoneの活用によってマネジメントの質が良くなったと回答した。

営業社員からは「同じ売り上げの人と業務内容や活動量を見比べることができて良い」「曖昧な記憶ではなく、正確なデータで分かるようになったので活動しやすい」と好評で、「営業社員が前向きになり、みんなの行動が変化した」(吉原さん)という。

吉原さんは今後、生成AIを気軽に触れる環境も作っていく考えだ。「いきなり、ChatGPTに触れるのはハードルが高いので、誰もが慣れ親しんでいるkintone内で利用できる環境を作っていきます」と語った。

慣れ親しんだサイボウズ Officeからkintoneへの移行を実現し、営業の業務の在り方を一新した成田デンタル。吉原さんが重視した「共感を得る仕組み」と「人を動かす仕掛け」がなければ、kintoneへの引っ越しは失敗に終わっていたかもしれない。
(早川竜太)



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