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未来の航海士が海運会社の最新の取り組みを学ぶ - 大阪港、京都府立海洋高校の乗船実習レポート

マイナビニュース / 2024年10月11日 17時50分

海上勤務者は現在75名。船員は「全日本海員組合」という労働組合に属し、その規定に従って年齢から算出した標令給に、乗船手当や職務手当が反映されて支給される。18歳の標令給は18万ほどだが、時間外手当なども含めた乗船中の給料はトータルで30万円台後半に達するようだ。社船の乗組員は3か月乗船の1か月休暇というサイクルで、休暇中は標令給に家族手当や職務手当がつくという。

同社では労務改革などを通じて、船員のワークライフバランス向上に向けた取り組みも進めている。2ヶ月乗船/20日休暇など、乗船期間がより短い働き方も今後用意していく方針だという。また、船員の増強や女性船員の積極採用を見据え、予定している新造船では個人の居室それぞれにシャワー・トイレを完備する計画のようだ。

そんな同社では船員不足と高齢化などを背景に「日本海洋科学」と提携し、独自の操船シミュレーターを2020年に導入。所属乗組員やグループ会社の乗組員の教育、船長昇格前研修などに用い、さまざまな状況に対応する操船スキルの向上や陸上勤務者との連携強化などを図っている。

天候や時間帯、陸に見える街並みなど視界の変化を正確に再現するこの操船シミュレーター。潮の流れや波のうねり、貨物の重さによる影響などもリアルに再現することが可能で、トラブルや事故が起きた際の対応の研修もできるという。

関西圏の内航船のオペレーター会社でも、これほど大規模な操船シミュレーターを所有しているのは同社を含めて2社のみ。現在はエンジンシミュレーションも日本海洋科学と共同開発中とのことだが、京都海洋高校の生徒たちは関門海峡の周辺での操船をゲーム感覚で体験し、大いに楽しんでいた。

なお、京都海洋高校では10月6日~12月25日の期間中に中学3年生を対象とした個別相談会や、11月29日には南部、他府県中学校保護者の保護者や教員を対象とした入試説明会も実施するという。実施要項の詳細や最新情報は同校のホームページなどを確認してみてほしい。

伊藤綾 いとうりょう 1988年生まれ道東出身、大学でミニコミ誌や商業誌のライターに。SPA! やサイゾー、キャリコネニュース、東洋経済オンラインなどでも執筆中。いろんな識者のお話をうかがったり、イベントにお邪魔したりするのが好き。毎月1日どこかで誰かと何かしら映画を観て飲む集会を開催 @tsuitachiii この著者の記事一覧はこちら
(伊藤綾)



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