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大人のインフラ紀行 第4回 荒川第一調節池周辺を巡る2時間弱の水辺散歩は、物思いにふけるのにちょうどいい時間

マイナビニュース / 2024年10月24日 7時0分

彩湖自然学習センターを出て、湖のほとりに立つ。

天気はいまいちだったが、いい風が吹いていて、ウィンドサーファーが気持ち良さそうに水を切っていた。

彩湖にまたがる2つの橋のうち、大きいほうは幸魂大橋(さきたまおおはし)という名で、荒川第一調節池を建設中の1992年に架けられたもの。国道298号と東京外環自動車道が通っている。

橋の下をくぐって彩湖沿いの道を歩いていくと、土手の上に歩行者専用道路が伸びている。遠くに大きな水門が見えるので、そこを目指すことにした。

歩き始めてすぐ、左手に鉄骨と通路や階段がむき出しの建物が見えてきた。

工場マニアにも好まれそうな無骨な外観に見惚れつつ、学習センターでもらったパンフレットのマップで調べてみると、「荒川水循環センター」という下水道施設だった。ここもなかなか素敵なインフラなので、また別の機会にゆっくり訪問してみよう。

○水門LOVE

歩みを進めると徐々に近づいてくる煉瓦風タイル張りの大きな水門は、荒川第一調節池から荒川に水を流すための排水門。

その手前にあるやや小さめの水門は、彩湖の最下流端に位置する水位調節堰で、調節池の水位を細かくコントロールしているそうだ。

荒川第一調節池排水門は目前まで近づくことが可能。そのスケールの大きさを肌で感じることができた。

ここを折り返し地点として彩湖の反対側に回り、また歩行者道路をひたすら歩いていく。荒川の本流と彩湖に挟まれたこの道は、未舗装路。一度だけジョギング中の人とすれ違ったが、それ以外は前にも後ろにも誰もいない。

少し寂しくなってきたので、スマホで音楽を鳴らしながら歩いたが、誰にも迷惑がかからないような場所だった。

やがてまた道が舗装路になったころ、背後から車が近づいてくる音が聞こえた。狭い歩行者専用路になぜ? と思って振り返ると、屋根に赤色灯を灯した施設のパトロール車だった。

道の真ん中をてくてく歩く僕を驚かさないように気づかってくれたのか、最徐行で静かに走っているので道の端に避けると、運転していた職員さんはにこりと笑いながら会釈して追い抜いていった。

左手に広がる荒川河川敷のゴルフ場を眺めながら再び幸魂大橋の下をくぐると、左前方の遠くに、また別の大きな水門が見える。Googleマップで調べてみると、あれは「さくらそう水門」というらしい。

そちらに向かってみることにした。

さくらそう水門があるのは、さっき見学した水位調節堰と荒川第一調節池排水門の反対側、彩湖の最上流端である。近くにある昭和水門とともに、荒川の支流である鴨川の水をコントロールし、荒川本流に流れ込む水量を調節しているのだそうだ。

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