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富士通、24年上期の決算発表 - 売上収益が減収、通期の営業利益を下方修正

マイナビニュース / 2024年10月31日 18時4分

海外ビジネスはで欧州と米国は前年上期に複数年契約の大型受注の反動で欧州が前年比85%、米国が75%と落ち込んだが、アジアパシフィックはオセアニアで金融系や小売系の更新案件を獲得し、同125%となった。

富士通が事業ポートフォリオ変革の要と位置付けるFujitsu Uvanceは、上期の受注実績は前年比30%増の2231億円、売上実績は同31%増の2007億円となり、サービスソリューション全体における売上構成比は20%を占める。2024年度の売上目標は同22%増の4500億円となり、計画を上回る形で進捗している。Uvanceは、中期経営計画の最終年度である2025年度に売り上げ7000億円を計画し、売上構成比を30%まで引き上げる。

モダナイゼーションビジネスは前年比69%増の828億円となり、DX化やクラウド化への導線として需要が拡大し、レガシ資産からのDX意向を戦略的に進め、新市場・波及売上を創出しているという。

ハードウェアソリューションは前年比4.4%減の4566億円となり、システムプロダクトは前年の国内におけるサーバ・ストレージの大型商談(公共系)の反動で減収し、減収影響に加えて為替影響による部材調達コストが上昇した。ネットワークプロダクトは前年並に推移し、次の成長サイクルに向けた開発投資を継続する。

ユビキタスソリューションは前年比16.9%減の1086億円となり、今年4月で欧州でのビジネスを終息し、国内ビジネスへの集中により採算性を改善した。デバイスソリューションは同3.3%増の1474億円と為替によるプラスもあり好転した。

営業利益を下方修正、売上収益は変更なし

通期の業績見通しは調整後営業利益3300億円に変更はないが、調整前営業利益を3100億円に下方修正した。これは上期に計上した一過性の損失200億円として、ポスティングやリスキル、外部転進などによる人材最適配置と生産性向上を加速するため、間接部門の幹部社員を対象に期間を限定し、セルフプロデュース支援制度を拡充を織り込んだためだという。売上収益については変更はなく、前年比0.1%増の3兆7600億円を計画している。

磯部氏は計画に対する進捗について「上期実績は計画通りに推移した。セグメント別ではサービスソリューションは採算性改善を中心にプラス、ハードウェアソリューションとユビキタスソリューションは為替変動などもあったが計画通りとなった。デバイスソリューションは電子部品の需要回復のタイミングが想定より遅れており、マイナスだ。サービスソリューションに関する市場のデマンドも想定通りに推移し、上期の国内ビジネスは前年並の受注水準だったが大型案件の獲得時期も影響しており、下期に獲得予定の商談パイプラインを見る限りではデマンドの拡大基調に大きな変化はない。引き続き、売上収益の拡大と採算性改善の両輪で計画達成に向けて取り組む」と述べていた。

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