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大河原克行のNewsInsight 第338回 「感動」を結びつける、ソニー流サステナビリティの方向性と具体策

マイナビニュース / 2024年11月1日 14時49分

さらに、音楽事業では、アーティストやソングライター、スタッフを対象にした無料カウンセリングやメンタルヘルスケアを行うプログラムを導入。ソニーグループの各部門では、新技術やサービス、投資、支援スキームなどを通じて社会課題の解決を図る取り組みを実施。ソニーセミコンダクタソリューションズでは、エッジAIセンシングプラットフォームの「AITRIOS(アイトリオス)」により、IoTから取得した膨大なデータをクラウドに転送する際の電力消費の増加を削減することに貢献。画像の真正性を検証するカメラソリューションによって、フェイク画像への対策を行ったり、ドライバーの運転特性を計測し、結果に応じて自動車保険料を最大30%キャッシュバックしたりといったサービスを開始していることを紹介した。そのほか、ソニーグループが2024年に新設した一般社団法人Arc & Beyondでは、社会課題の解決に寄与する事業の創出を目指しており、ソニーグループとして30億円の基金を拠出しているという。

エンタテインメント事業では、主要各社が米国に本社機能を持っていることもあり、多様性や社会正義での取り組みが注力点となっていることを指摘。Global Social Justice Fundを通じて、社会正義や人権保護に取り組んでいる団体への支援や、社内外のDE&Iの推進を世界各地で支援。70か国以上、500以上の団体に対して、98億円の支援実績があるという。

また、Sony Interactive Entertainment(SIE)では、PlayStation キャリア・パスウェイにより、才能ある人材をゲーム業界につなげるためのパイプラインを用意。Sony Pictures Entertainment (SPE)では監督の多様性を高めるためのプログラムを用意しているという。

「サステナビリティに関する情報開示や取り組みの義務化がグローバルで進むなかで、本社と事業部門が連携し、バリューチェーン全体を通じたサステナビリティ活動を加速する。社員の意識向上も重要であり、社内啓発活動にも取り組む」などと語った。

環境負荷ゼロ計画の進捗、再生エネ導入は前倒し達成

一方、環境への取り組みについても説明。2025年度に向けた環境中期目標「Green Management 2025(GM2025)」の進捗状況も報告した。

ソニーグループ サステナビリティ推進部環境グループ ゼネラルマネジャーの志賀啓子氏は、「GM2025は、2023年度末において、約7割の項目において、順調に推移している。スコープ1および2に関しては、事業所のGHG排出量5%削減(2021年度比)と、再生可能エネルギー率35%達成の目標があり、どちらも達成している」と述べたほか、「製品の年間消費電力の削減、事業所での水および廃棄物の原単位での削減が課題といえる。製品の大型化や多機能化と、年間消費電力量の削減の両立が必要であり、省エネ施策をより加速させる必要がある」と語った。

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