『光る君へ』衰弱した道長を目の当たりにしたまひろに視聴者最注目 第42話画面注視データを分析
マイナビニュース / 2024年11月10日 6時0分
●死神に憑りつかれたように青白い道長
テレビ画面を注視していたかどうかが分かる視聴データを独自に取得・分析するREVISIOでは、3日に放送されたNHK大河ドラマ『光る君へ』(総合 毎週日曜20:00~ほか)の第42話「川辺の誓い」の視聴者分析をまとめた。
○最悪の事態も考えていたまひろ
最も注目されたのは20時34分で、注目度82.6%。まひろ(吉高由里子)が衰弱した左大臣・藤原道長(柄本佑)を目の当たりにするシーンだ。
里に下がっていたまひろのもとへ百舌彦(本多力)が訪ねて来た。「実は、殿様のお加減がおよろしくなく…」百舌彦の言葉にまひろは心を乱した。まひろは百舌彦に伴われ、道長のいる宇治の別荘へ向かった。さすがは時の権力者たる道長の別邸である。豪壮な造りだ。邸内の廊下を進むと道長の姿があった。縁側の柱に身体を預けて眠っていた。その表情はまるで死神に憑りつかれたように青白い。
百舌彦がまひろに深く頭を下げその場を去った。まひろの目からひとすじの涙がこぼれた。道長のそばで腰をおろすと、涙をぬぐった。なんと話しかければよいのか分からなかったが、自然と「道長様」と呼びかけていた。その声が届いたのか、少しの間をおいて道長は目を覚ます。道長は目の前にいるのがまひろだと分かると、とても驚いた表情を見せた。最悪の事態も考えていたまひろは、慌てる道長を見てほっとした。
しばらくの間、2人は無言のうちに過ごした。2人に言葉は必要ないのか、かける言葉が見つからないのか、よく分からない。「宇治は、よい所でございますね」ようやくまひろが切り出すと、「川風が心地よい」と道長は答えた。「川辺を2人で歩きとうございます」まひろが言った。
○吉高由里子の流した涙に惹きつけられる
注目された理由は、主演女優・吉高由里子の流した涙に、視聴者が惹きつけられたと考えられる。
まひろは『源氏物語』を書き上げ、仕えていた皇太后・藤原彰子(見上愛)が目覚ましい成長をとげたことで、生きがいをなくしてしまい出家すら考えるようになっていた。
一方、まひろとの約束を胸にまい進してきた道長だが、激化する三条天皇(木村達成)との対立や、三男・藤原顕信(百瀬朔)の出家とその母・源明子(瀧内公美)とのいさかいが原因で大きく体調を崩し、ついには倒れてしまう。自身に課せられた使命をまっとうし、燃え尽き症候群となったまひろが、死の影が見え隠れする道長を目の当たりにして、複雑で強い感情にかき乱される姿を、主演の吉高は見事に演じた。
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