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吉川明日論の半導体放談 第319回 シリコンバレーのベテラン記者が見たIntelの40年

マイナビニュース / 2024年11月12日 7時14分

2009年ころ、開発が進められていた初代Larrabee(Larrabee1、開発コード名)は45nmプロセスを採用し、16コアを1チップに統合するもので、第2世代として32nmプロセスで最大24コアを統合する「Larrabee2(開発コード名)」が商品化が計画されていたが、性能などの問題もあり、市場での受けは思わしくなく結局プロジェクトは終息した。そのプロジェクトを率いていたのが当時Senior Vice President and General Manager, Digital Enterprise GroupとしてIntelの技術を知り尽くしたPat Gelsingerその人である。Gelsingerは2009年、Inteを去り、2021年にCEOとして舞い戻ったが、クラーク記者は最近Gelsinger本人へのインタビューを行い、「私は(あのアーキテクチャーで)成功できると信じていた。あの時IntelがLarrabeeを継続していれば、全く違った状況になっていたと思う。しかし、歴史を書き換えることはできない」という言質を取っている。Intelの企業文化とx86アーキテクチャーへのこだわりを象徴する印象深い語りだ。

2024年第3四半期の決算発表におけるメディアとのインタビューで、Intel Foundryに閑する質問にGelsingerは「現在鋭意進めている18Aプロセスノードは、2025年下半期に生産を開始する。そこで生産される製品のほとんどがIntelブランドの製品になる。社外の顧客の注文を広く受け付けるのは生産開始から2年後ということになるだろう」と述べた。Intelはあくまで自社のx86製品を大量生産するキャパシティーの構築に集中している模様だ。この姿勢はこの40年変わっていない。

吉川明日論 よしかわあすろん 1956年生まれ。いくつかの仕事を経た後、1986年AMD(Advanced Micro Devices)日本支社入社。マーケティング、営業の仕事を経験。AMDでの経験は24年。その後も半導体業界で勤務したが、2016年に還暦を機に引退を決意し、一線から退いた。 この著者の記事一覧はこちら
(吉川明日論)



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