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エンタープライズIT新潮流 第37回 B to B営業での企業ブランドの作り方

マイナビニュース / 2024年11月12日 12時51分

画像提供:マイナビニュース

今回はB to Bにおいて企業ブランドを向上するためのヒントを説明します。「ブランド」は私たちが日頃よく使う言葉ですが、説明しようとするとなかなか難しいですよね。ブランドの専門書を読むと「ブランドエレメント」や「ブランドエクイティ」など、マーケティングのプロにとっても難解な解説が多いです。

筆者は長年B to Bの世界でマーケティングを担当してきたのですが、営業を中心に社員からは、「ブランドをもっと上げて、営業活動を楽にしてくれ。そうでないと、見込み顧客が話を聞いてくれない」と言われることが多かったです。だからTV広告やってくれと。

会社名を知ってもらうことはブランド認知であり、ブランドの最初のステージです。認知されていない状態から認知の状態にもってくるのは大変です。ヒトは興味のないことは認知しないからです。しかし、ブランド力があるということは、その認知からスタートして、製品やサービスの体験からくる価値が明確に認識され、さらに情緒的な感情をもつことになります。これをブランド連想と言います。

いやはや大変だ。ブランドは企業がありたい像でもありますが、より大切なことは、社外内のステークホルダーに企業や製品がどのように連想されるかです。

みなさんはブランド力が高い企業として、どこを連想しますか?有名なイタリアのファッションブランドとか、自動車会社とか、一般的にもブランド力が高いといわれる会社を連想しますよね。筆者はFender社のギターオタクなので、もちろんFenderを連想します。筆者が以前勤めていたMicrosoftやCisco Systemsもブランド力がとても高い会社です。

これらの企業は、単に知っているというブランド認知だけではなく、その会社や製品・サービスについて何かを連想すると思います。ブランドとは真逆なネガティブな連想もあります。Microsoftは昔は悪の帝国と巷では言われていました......。Cisco Systemsなら、最先端のネットワーク技術を持ち、企業や社会のインフラを支える優れた製品を提供する会社というところでしょうか。また、認定資格を持っている技術者は、Cisco Systemsのコミュニティの一員としての誇りも持っていると思います。

このCisco Systemsの例のように、ブランド連想とは、製品やサービスの機能的ベネフィットだけでなく、情緒的ベネフィット「このブランドを買うとき、または使うとき、私は○○を感じる」、自己表現的ベネフィット「このブランドを買うとき、または使うとき、私は○○である」、社会的ベネフィット「このブランドを買うとき、または使うとき、私は○○タイプの善人の仲間である」があります。パーパスに代表されるように、企業の社会的な意義が問われる今、社会的ベネフィットの連想がますます大事になります。B to Bでも、合理的な判断だけでなく感情で購買が判断されると言われていますからね。
ブランドは企業の戦略であり差別化

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