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20代から高めておきたい投資・資産運用の目利き力 第121回 映画もアートも社債も不動産も‐あらゆる資産がトークン化し流通するSTOの未来(後編)

マイナビニュース / 2024年11月22日 9時0分

EXODUSは、個人投資家を含む投資家から7,500万USDを調達しました(そのうちの多くが1,000USD以下の投資)。調達後はSecuritize Marketsに上場し、常時取引が可能になっています。
○アートの売買をトークン化で手軽に

資産のトークン化は、アートの世界でも進んでいます。アートをブロックチェーン登録してきたアートレジストリテクノロジーを持つArtoryと、以上のアートを鑑定している専門家集団であるWinstonが提携したジョイントベンチャーがあります。Winstonが鑑定したアートの情報をArtoryがブロックチェーン上に保存し、投資家が主要なデータを確認できる環境にしました。世界初の、65作品にもおよぶ分散投資を実施したトークン化アートファンドです。日本人アーティストからは、奈良美智氏の作品なども組み入れ予定とのこと。アート投資の小口化も容易になりそうです。

アート投資の流動性が高まり、芸術への投資の活性化もされ、若手芸術家が活動を持続できる可能性が高まると尚良いですね。

○PEファンドへの投資も簡単に

「あらゆる資産のトークン化」は、これまで機関投資家などのみがアクセス可能だったPEファンドへの投資も簡単にしてくれます。個人投資家のPEファンドへの投資も活性化するでしょう。

KKR(Kohlberg Kravis Roberts)は、未公開株やエネルギー、インフラ、ヘッジファンドなどのオルタナティブアセットへの投資を提供する企業です。最も古いアメリカ系のPEファンドで、PEファンドの元祖的存在であり、業界をリードし続けています。KKRのようなメジャーなPEファンドがファンドの一部をST化することは、アメリカ初の取り組みです。

KKRは、2016年から北米、ヨーロッパでのヘルスケア成長投資を追求するためにファンドを設定。2022年には2号ファンドを設定しました。これまでは公的年金、政府系ファンド、機関投資家、超富裕層に限り投資が可能でしたが、トークン化によって比較的低額での投資が可能になりました。
○STOモデルがもたらす5つのメリット

Securitize Japan社への追加取材によると、ブロックチェーン、STの技術特性を最大限活かしたSTOモデルは5つのメリットをもたらすと言います。

メリットの1つ目は、「グローバル流通(投資家の広がり、投資商品の広がり)」です。パブリックブロックチェーンに接続することで、技術的にはSTのグローバル流通が可能となります。また、スマートコントラクトによる移転時の適格性チェックによって、該当証券の流通を許可していない国や、適格性に満たない投資家へは移転されないようコントロールすることも可能です。(流通させる各国の規制に準拠する必要はあります。)

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