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20代から高めておきたい投資・資産運用の目利き力 第123回 ホームレスも経験した異端児に聞く、建設業特化の再生型M&A支援が照らす建設業界の未来とは(後編)

マイナビニュース / 2024年12月20日 9時0分

画像提供:マイナビニュース

「人生100年時代」と言われる現代。20代でも早いうちから資産形成を進めることが求められています。一方で、どのように投資・資産運用の目利き力を磨いていけばいいのか、悩んでいる方は多いのではないでしょうか。

この連載では、20代の頃から仮想通貨や海外不動産などに投資をし、現在はインドネシアのバリ島でデベロッパー事業を、日本では経営戦略・戦術に関するアドバイザーも行っている中島宏明氏が、投資・資産運用にまつわる知識や実体験、ノウハウ、業界で面白い取り組みをしている人をご紹介します。

前編に続き、建設業に特化したM&A支援サービスを展開している株式会社シードアドバイザリーの代表取締役・朝野一博氏にお話を伺いました。

○つい「スイッチ」が入ってしまったM&A案件

――特に印象に残っているM&A案件には、どんな案件がありますか?

朝野一博氏(以下、朝野氏):法律事務所からご相談いただいた案件だったのですが、規模が大きい建設会社でした。すでに大手M&A会社が仲介で入っており、デューデリジェンスの段階で資料を精査できていませんでした。弊社には財務資料を精査・準備してほしいという相談で、「買い手企業はここしかない」と売り手さんは大手M&A会社からは言われている状況で。

しかし、私が売り手の社長さんに突っ込んで聞いてみたら、その買い手企業に譲渡するのは社長さんの本心ではなかったのです。「これ以上被害を出すわけにはいかない。もう時間がない」と追い込まれている状況でした。そこで私のスイッチが入り、「2日ください」とスポンサー企業を見つけました。

しかし、すでに買い手企業との交渉は進んでいるわけですから、時間がない中で厳しい交渉を迫られました。どうやって案件をブレイクさせるか。入札だと負けてしまう…。親族・従業員の一部カットという条件で買い手企業から出ていたため、2日間の従業員説明会で勝負をしました。説明会では満場一致で、気持ちで勝ち取った案件でしたね。

その後、私が見つけたスポンサー企業との交渉がうまく進み、新会社の決起集会に呼んでいただけました。社員のみなさんからも個々に「ありがとう」と言っていただけて、本当に良かったです。3週間で成立した案件でしたが、再生はすべてがドラマの連続です。

他にも、コロナに感染した社長さんがいらっしゃいました。まだ新型コロナが得体のしれない未知のウイルスとされていた頃で、社長さんと連絡が取れずスポンサー企業との基本合意が不成立になるところでした。契約書を持ってご家族を訪問したのですが、どうにもできない状況で。娘さんに同行してもらって社長を訪問すると、息も絶え絶えな社長を発見し、何回も何回も救急車を呼んでは断られる中で、なんとか対応したという案件もありました。
○「痛手」を負ったことのある人ほど向いている仕事

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