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岡安学の「eスポーツ観戦記」 第156回 eモータースポーツがエンタメとして成立するために必要なことは? 「SCARZ」のプロが語る大会の重要性

マイナビニュース / 2024年11月20日 17時28分

――eスポーツ自体が年々拡大していますが、後発と言えるeモータースポーツはこの潮流に入っていけそうでしょうか。

たくあん選手:FPSや対戦格闘ゲームに比べ、大会自体も少ないので、まだまだ発展途上の印象はあります。ただ、個人的には徐々に盛り上がっていくと思っています。参入する企業も増えていますし、まだ興味を持っていない企業やチームも、eモータースポーツに興味を持っていただければと思います。

eモータースポーツは、実車の企業が大会を主催したりチームを運営したりしていますが、やはりeモータースポーツもeスポーツであるので、eスポーツ専業のチームがeモータースポーツに参入してくれることが重要だと思っています。

宮園琢磨選手:eスポーツとeモータースポーツはちょっと別枠で考える必要があるとも思っています。eモータースポーツが好きな人の多くは、ゲームタイトルから競技シーンに興味を持つのではなく、実車が好きだったり、レースが好きだったりする人が多いんです。なので、ほかのタイトルとは別のやり方が必要かもしれません。

特に、車業界からのファンの流入や企業の参入が見込めるのは、ほかのeスポーツジャンルにないメリットだと思います。その点は恵まれていますね。ゲームのおもしろさを伝えるとともに、車自体の魅力も伝えたい。それが、ファンの拡大につながると思います。

――映画『グランツーリスモ』では、リアルレーサーに憧れる主人公が、シムレーサーを足がかりにリアルレーサーを目指すストーリーでした。地続きになることは、ほかのタイトルにはないメリットですが、eモータースポーツがリアルレースの登竜門としての存在のみ取り上げられる可能性もあります。単体の競技として、エンターテインメントとして成立させるには何が必要だと思いますか。

たくあん選手:確かに目標としてバーチャルからリアルを目指すことができるのは、夢があると思います。一方、「eモータースポーツだけ」はイメージしにくいですよね。

それは、やはり大会の少なさが要因の1つだと思っています。リアルレーサーのトップティアに上がれば夢のある金額を稼げるようになりますが、eモータースポーツではまだまだそこに到達していません。

私自身は、イベント出演、動画配信で稼げており、eモータースポーツのみで生活できていますが、そういった事例は少ないので、もっとアピールすべき点だと思います。とにかく今はeモータースポーツを盛り上げていきたいですね。その先にeモータースポーツの確立があるかと思います。

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