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東奔西走キャッシュレス 第69回 ドコモのプラチナカード「dカード PLATINUM」、発行に至った背景や今後の戦略を聞く

マイナビニュース / 2024年12月3日 15時0分

「プラチナカード」で求められる空港のプライオリティ・パス、グルメ優待、プラチナカードそのもののステータスといった魅力について、さらにある程度還元率を高めることで、「プラチナカードであれば年会費分の元を取れなくてもいい」というユーザーもいるのでは、とも考えたと鈴木氏。もちろん、年会費分のメリットがないと加入しない人もいるだろうことは想定しつつ、年会費を抑えて幅広いユーザーの手が届くプラチナカードを発行する意味があると判断したそうです。

こうした背景から制度設計をして「最短で出したのがこのタイミングだった」と鈴木氏。特に何らかのタイミングを狙ったわけではないそうです。

もともとdカードは、三井住友カードと連携してカード発行をしていましたが、そのシステムも刷新しており、既存カードもカード番号が変わる新カードへの移行を進めています。この新システムでカードを発行し、サービス提供が問題なく行えることを確認しながら移行を進めており、それが滞りなく進んでいることを確認してから投入したのが、今回のdカード PLATINUMだったわけです。

現時点ではまだ「旧システムのカードが圧倒的に多い」(鈴木氏)という状況ですが、今後は有効期限を迎えたカードが順次新カードに移行していくことになる見込み。現状では新旧ともに問題は発生していないそうです。
○特典と年会費のバランス、努力の限界点

dカード PLATINUMの年会費は29,700円。ギリギリ3万円を下回る金額に抑えました。鈴木氏は、「3万円を一つの区切りにして、なんとか税込でその額を割り込めるような商品性にしたい」と説明。ドコモの携帯だけでなく電力や固定通信の契約もするようなヘビーユーザーだけでなく、例えば「マネックス証券のクレジットカード積立でこれだけ還元されるなら」という証券サービスをきっかけとした利用にも繋がるような設計にしたといいます。

ただ、dカード GOLDのように、携帯料金の支払いなどで「年会費以上のポイント還元」となるというよりも、プラチナのステータスを含めたカードとして位置づけたい考えです。

とはいえ、ポイント還元も強化されています。それがドコモの通信料金支払いにおける20%還元(入会初年度、2年目以降は前月の利用金額に応じて10~20%還元)で、これが「一番の産みの苦しみ」(鈴木氏)だったそうです。

当初は年会費を安くして10%還元とする案もあったそうですが、他社との差別化を考えると「10%は望まれていない」と判断。12%/13%という刻んだ還元も議論したそうですが、やはりそれお望まれていないとして、「期待を超えるようなインパクトがあって、ある程度手が届く金額帯の年会費」(鈴木氏)を狙ったといいます。

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