がん検診はどうやって受ける? 受診間隔と対象者は?
マイナビニュース / 2024年12月17日 10時0分
・乳がん検診…質問(問診)および乳房エックス線検査(マンモグラフィ)、視診や触診は推奨しない。対象者は40歳以上、2年に1回実施。
・大腸がん検診…問診および便潜血検査、対象者は40歳以上、年1回実施。
ちなみに、がん検診には「PET検査」と呼ばれるものもあります。PET検査は、静脈からFDG(放射線フッ素を付加したブドウ糖)を注射し、細胞に取り込まれたブドウ糖の分布を、放射性フッ素を目印に画像にする検査方法です。
がん細胞は、通常の細胞よりブドウ糖を多く取り込む性質があるため、多くのブドウ糖が集まるところにはがんがある可能性が高いと考えられます。
また、CT検査を組み合わせる「PET-CT検査」もあります。PET検査とCT検査の画像を重ね合わせることにより、がんの有無や位置、広がりを高い精度で診断することができます。
最後にがん検診の重要性や必要性などについて、呼吸器内科の専門医に聞いてみました。
がん検診の目的は、がんを早期に発見し、適切な治療を行い、がんによる死亡を減少させることで、単に多くのがんをみつけることではありません。日本でさらにがんの死亡率を減らしていくためには、がん検診の受診率向上が課題であり、早期に発見することができればがんは決して怖い病気ではありません。
肺がんに関しては罹患数も多く、死亡数も一番多いがんです。肺がんは典型的な症状はなく、症状に乏しいこともあります。また症状が出現すると進行していることも多くあり、発見時にすでに治すことができなくなる可能性もあります。肺がん検診をうけることで早期に発見して適切な治療をおこなうことでがんによる死亡率を低下させることが期待できますし、また早期に発見することで身体への負担が少ない治療をうけることも可能になります。そのためには肺がん検診は年に1回は必ず定期的に受診するように心掛けて下さい。
その他、胃がん、大腸がん、子宮頸がん、乳がんも特定の方法で検診を受診することで死亡率を低下させることが科学的に証明されているがんで定期的な受診が推奨されています。がんが発見されることが怖くて受診したくない方もいると思いますが、がんであっても早期発見によって病状の悪化を防ぐことができますし、早期発見が健康で長生きするための第一歩です。
○竹下 正文(たけした まさふみ)先生
一宮西病院 呼吸器内科/副院長、呼吸器内科部長
資格:日本呼吸器学会呼吸器専門医、日本内科学会総合内科専門医、日本呼吸器内視鏡学会 気管支鏡専門医
(武藤貴子)
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