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アートネイチャーが薄毛相談のAIチャットサービス開始、もたらされた導入効果とは

マイナビニュース / 2024年12月19日 11時0分

アートネイチャーのサービスの開発では、カウンセリングノウハウをAIに反映させることを重視したそうだ。山本氏は「強く商品をすすめることを狙っていないと伺っていたので、製品の情報をどの程度伝えるかなど、具体的な話ができたので、スムーズに開発を進めることができた」と振り返る。

会話の状況を判断するAIも動いている。「AIがすべきことを判断するAIが別にあり、ECサイトに送客するための顧客の情報が足りない場合はもう少しヒアリングをする、情報が整ってきたからECに流そうといったことを判断しています」と山本氏。

ここでもGoogleのAI技術は「作りやすく、データベースとの連携も優れていた」とのこと。検索エンジンと連携し、入力された情報から適切な情報を引き出す仕組みも実装しているとのことだ。今回、電通デジタルがGoogleと共同開発したAI基盤を用いることで、コストも抑えることができた。

そして、個人情報の保護については、入念に対策を講じた。「当社は個人情報の扱いを徹底している」と松永氏。このため、「HAIRの部屋」でユーザーが住所などの個人情報を入力すると、“個人情報にまつわることはお伺いすることはできません”と返すような仕組みを設けている。誤ってデータベースに個人情報が入ってしまった場合も、後にその個人情報を伏せるよう変換するような機構も組み込まれている。

このようにして「HAIRの部屋」を開発し、7月末にオープンとなった。

当初、公式サイトの片隅に配置することを想定していたが、広告宣伝部の提案でトップページに据えられた。「認知を広めるのであればそのぐらいやった方がいい」と判断したという。

サイトの閲覧数が10倍増加、次は問い合わせにつなげたい

では、「HAIRの部屋」の導入後の効果はどのようなものか。

松永氏によると、サイトの閲覧数は10倍程度増加。SEO対策も奏功し、「薄毛の悩み」などのキーワードで検索した際に上位で表示されるようになった。オープンから数カ月経った現在でも、流入での効果を感じているという。「8%の残りにリーチするという点では、目論見通りになりました」と松永氏。

プロジェクトが効果を生んだ理由として、電通デジタルの山本氏は「どのようなユーザー体験にしたいのかが明確にできたため」と分析する。「私たちは技術は提供できますが、ユーザーの体験のフローは、お客様と接してきた事業者様でなければわかりません。開発者である私たちが一方的に作るのではなく、アートネイチャー様がユーザー目線に立って意見をしてくれました」(山本氏)

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