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はじめてのFinOps 第3回 FinOpsチーム組成のリアル

マイナビニュース / 2024年12月23日 7時0分

画像提供:マイナビニュース

欧米を中心に広がり、昨今国内でも認知度が高まりつつある「FinOps」について、その基本から本連載では解説していきます。今回は、前回に引き続きFinOpsフレームワークの要素の1つ、ペルソナ(Personas)について、FinOpsチームの組成の観点から解説します。「はじめてのFinOps」の過去回はこちらを参照。
実際のところFinOpsチームはどのように組成されるのか

連載第2回では、FinOpsフレームワークの要素の1つ、「ペルソナ」(Personas)について解説しました。ペルソナとは、どのような立場・役割の人たちが、どのような興味・関心を持ってFinOpsに関わるのかを整理したもので、6つの「コアペルソナ」(Core personas)と、5つの「連携するペルソナ」(Allied personas)により構成されます。

これらのペルソナをつなぐ言わば「橋渡し役」となり、FinOpsの推進役となるのが、コアペルソナの1つ、「FinOpsの実践者」(FinOps Practitioner)です。このFinOpsの実践者からなるFinOpsチームはどのように組成するのか、3つのポイントに分けて解説します。
1. 最初はクラウドエンジニア中心で組成されることが多い

FinOpsの実践にあたっては、さまざまなペルソナの人との連携が重要になります。それぞれ異なる役割・立場の人の興味・関心、動機を理解し、動機付けしていくためには、なによりもまず、言葉をあわせて共通認識を持つということが大切です。

例えば、長期利用をコミットすることにより大幅な割引が得られる「リザーブドインスタンス」などのサービスの活用は、財務的には一種の「先行投資」と言えます。

クラウドエンジニアから見れば、長期的にはクラウドのトータルコストを抑えられることが分かっているとしても、財務担当者の視点から見れば、一括払いによるキャッシュフローへの影響や、投資の採算性といった観点からは、いまリザーブドインスタンスを購入することが得策とは言えないかもしれません。

このようにクラウドエンジニアと財務との間で「限られたお金を有効に使って利益を最大化する」という思いは同じでも、それぞれの領域による言葉の違いがコミュニケーションの「壁」となり、互いの興味・関心や動機に対する理解がなければ、無用な対立がうまれがちです。そこでFinOpsチームには、クラウドに関する知識とともに、財務的な知識あるいは協力的な関係が必要となります。

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