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4500個のアプリを開発した星野リゾート、kintone活用の“もやもや” をどう乗り越えた?

マイナビニュース / 2024年12月20日 11時0分

画像提供:マイナビニュース

長野県北佐久郡軽井沢町に本社を置く、総合リゾート運営企業の星野リゾート。1914年に星野温泉旅館として創業し、今年で110周年を迎える老舗の企業だ。「世界に通用するホテル運営会社へ」という企業ビジョンを掲げる同社の経営を支えているのが、情報システムだ。

星野リゾートは2014年にサイボウズのノーコード開発ツール「kintone(キントーン)」を導入。難解なプログラミング言語を覚えなくても直感的にアプリケーション(アプリ)を作れるkintoneを積極的に活用し、これまでに約4500個のアプリを作ってきたという。

「情報システム部門だけでなく全社員のIT人材化を。現場出身の人材の活躍により順調に力を手に入れてきた」――。こう語るのは、星野リゾート 情報システムグループ グループディレクターの久本英司氏だ。

ビジネスの変化に迅速に反応し、「質」と「量」どちらも追及するという星野リゾートのノーコード戦略とは。サイボウズが2024年11月に開催したイベント「Cybozu Days 2024」に登壇した星野リゾートの情報システムグループが、これまでの取り組みとkintone活用のポイントを語った。
作ったアプリは4500個、「ノーコード開発」を選ぶ理由

星野リゾートの情報システムグループは、バックオフィスシステムやホテル運営管理システム、宿泊予約システム、施設のWi-Fi、セキュリティなど、あらゆる情報システムを管轄しており、「ホテル運営におけるITっぽいことはすべて守備範囲」(久本氏)だという。

2002年に発足してからは“ひとり情シス黄金期”が長らく続いたが、会社が大きくなるにつれて、メンバーも徐々に増えていった。現在は約60人体制で、ITの専門家だけではなく、サービススタッフといった現場出身の非IT人材も多数所属している。

久本氏は「現場のことを一番理解しているのは現場の人。現場の視点を持つ社員なら、リクエストを聞いて作る外部のIT人材よりも優れたアプリを作れるのではないか。そう思い、全社員のIT人材化を進めてきた」と説明。

星野リゾートでは、業務課題を解決するための情報システムを導入・開発する際、「プロコード(ITエンジニアによる集中開発)」「ノーコード」「SaaS」の選択肢を用意し、状況に合わせて選択している。

どれを選ぶかの判断基準は「基本的にはSaaS、ノーコード、プロコードの順で導入を検討している」(久本氏)といい、導入に数カ月から1年程度かかってもUXにこだわりを持つべきアプリの場合はプロコードを選ぶ。それ以外であればノーコード開発を選ぶことが多く、「SaaSは比較的素早く導入できるが、自社のニーズや業務内容に適合するものが意外と少ない」とのことだ。

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