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テレビ屋の声 第94回 『クイズタイムリープ』生山太智氏、六大学野球副主将からテレビマンに…100本ノックの企画書に込める「スポーツへの恩返し」

マイナビニュース / 2024年12月27日 6時0分

――やはりスポーツをテーマにしたバラエティ番組は、これからも作っていきたいという気持ちでしょうか。

そうですね、スポーツへの恩返しをしたいという思いはすごくあるので。スポーツ色100%の番組だとスポーツ好きの人しか見ないというのがあるので、今回の『クイズタイムリープ』ではできませんでしたが、バラエティチックな番組にスポーツ選手を呼んで、知らなかった競技を知ってもらうきっかけにしたいというのも、常に思っています。

――町田さんが、『アメトーーク!』の加地倫三さん(テレビ朝日)や、『VS嵐』の萬匠祐基さん(フジテレビ)など、スポーツ局出身で面白いバラエティを作る方が多い印象があるとおっしゃっていたのですが、ご自身としてはいかがですか?

もしかしたらですが、同期とかと話していて気づいたのは、バラエティ番組をフラットに見られているというのがあるのかもしれないですね。『クイズタイムリープ』は編成の方に、「バラエティ制作にいたら、許諾とか難しいと思って絶対無理だと思うから、こんな企画は思いつかない」と言われたんです。でも、自分がまだバラエティを視聴者感覚で見られる上に、スポーツ中継をやってる中で「このシステムを使えばできるかもしれない」と出した企画でした。ほかにも制作現場からしたら現実離れした企画書をいっぱい出していると思うのですが、そこはスポーツ局にいて良かったと思いますね。

それとスポーツに携わっていると、観戦してる人が「ここにこれだけ興味があるのか」とリアルに体感できるので、世の中の熱を敏感に感じ取るというのも意識しています。

○「面白い」の判断基準の感覚を視聴者と同じに

――ご自身が影響を受けた番組を1本挙げるとすると、何でしょうか?

僕、『水曜日のダウンタウン』(TBS)がめちゃくちゃ好きなんですよ。結構ド真ん中なものが好きで。それは、安島さんや河野さんと話していて、テレビを作る人はクリエイターだからこそ、好きな作品にも自分の色があったりするんですけど、トシさん(高橋利之氏)は自分の好きなもののド真ん中が視聴者のド真ん中にあるというんです。つまり、面白いという判断基準の感覚が視聴者寄りだと。だから自分の感覚もそうなることで、自分の面白いジャッジがマスに届くんじゃないかと思って、個人視聴率5%超える番組を全部見るようにしています。

そうやって見ていると、『水曜日のダウンタウン』ってやっぱりめちゃくちゃ面白い。(演出の)藤井健太郎さんにお会いしたことはないんですけど、皮肉なところがあって、悪の部分もうまく料理していて、スポーツ中継で根詰めた時、何か1本見ようとなったら『水ダウ』を選んでいます。これだけ若者が面白さに反応する番組をいつか作りたいなと、すごく思いますね。

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