1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

藤井聡太、佐々木勇気という存在 竜王戦第5局を考察する

マイナビニュース / 2025年1月10日 11時30分

画像提供:マイナビニュース

2024年12月27日に発売された『将棋世界2025年2月号』では、藤井竜王が4連覇を達成した第37期竜王戦の第5局を今期好調の岡部怜央四段とともに考察した特集「藤井竜王と勇気さんがいる地平」が掲載されています。本稿では、この特集冒頭に掲載された、岡部四段にとって藤井竜王と佐々木八段とはどういう存在なのか、という部分より抜粋してお送りいたします。

※2024年12月27日に発売された『将棋世界2025年2月号』(発行=日本将棋連盟、販売=マイナビ出版)より、一部を抜粋してお送りします。

○天衣無縫の自由人

―岡部さんの四段昇段は2022年の4月ですが、佐々木八段は10年10月、藤井竜王が16年10月と、3人のデビューは約6年ずつ間隔が空いています。奨励会時代、そしてプロになって3年近く、岡部さんはこの2人にどんなイメージを抱き続けてきたのか、教えてください。佐々木八段との出会いからお願いします。

「私が山形の鶴岡市から上京したのは7年前、18歳のときなんですが当時、千駄ヶ谷で参加していた研究会に勇気さんがふらっと現れたのが最初でした。五段・C1のときだったと思いますが。勇気さんは将棋を指しにきたとかじゃなく、会の終わり頃にトランプをやるのが主目的だったかと記憶しています(笑)」。

―メンバーではないのに不意に登場し、声をかけられたんですね。以前、伊藤匠叡王に取材したときも、佐々木八段にかわいがってもらうようになったきっかけはそんな感じだったと聞きました(笑)。

「ハイ。それで電話番号を交換する流れになったんですが、数日後にいきなり新宿将棋センターに呼び出され、駆けつけるとそこにはやはり巻き込まれた感のある伊藤さんがいました(笑)。それからは勇気さんの気が向いたとき、伊藤さんと私にセットで招集がかかるようになりました。閉店時間なのにギリギリまで居座り、道場の方に嫌な顔をされなが
ら、勇気さんには早指しでたっぷり鍛えてもらいました。当時はまだAI中心の世の中ではなかったんですが、私の周りでは三段時代の伊藤さんがその走りで先駆的な役割を果たし、最先端の研究が深かったです。勇気さんはいち早くそこに注目し、伊藤さんの研究手を公式戦で使って快勝することもありました(笑)。
この頃から勇気さんはAIに興味というか重大な関心を抱き、徐々に序盤が洗練されて、順位戦の順調な昇級にもつながっていったように思います」。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください