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NTT東日本が多摩地区初の“公道での遠隔型自動運転”を実証 - 狛江市で自動運転バス試乗会

マイナビニュース / 2025年1月16日 10時0分

本実証の自動運転レベルは、車両に人間の運転手が乗車するレベル2(ハンズフリー)となっており、運転手による手動走行の切り替えは1周につき平均4.3回程度。車両自体はドライバーフリー(遠隔監視が必要)となる自動運転レベル4を見据えた機能を備え、ルートの大部分を自動走行で周回することに成功しているという。

一方、現状では歩車分離がされていない道路や車線がない道路、緊急車両や道路工事といったイレギュラーケースでは対応が困難な場合が多いようだ。

また、レベル4自動運転を社会実装する上での技術的課題としては、都市部などでの混雑環境も挙げられる。通勤時間帯を中心とする駅前ロータリーや交流量の多い交差点の混雑、住宅地域の生活道路と接道する信号無し交差点など、複雑な予測・判断や運転操作が必要な交通環境が都市部では発生しやすい。

そのため、こうした場面での滑らかな自動走行には、インフラ側で取得したデータによる先読み機能や遠隔監視室での支援が重要と考えられている。

本実証では自動運転用のローカル5G(NTT東日本 ギガらく5G)を開通。多くの人が通信を利用することが想定される駅などに基地局を設置し、自動運転レベル4に必要な遠隔監視映像などのデータを高速・安定の無線通信で自動運転車両や遠隔監視拠点へ伝送している。

NTT東日本のローカル5Gを活用した自動運転の実証は、過去に成田国際空港での複数台遠隔型自動運転バスの実証などがあるが、自治体の公道での実施は本事業が初めて。現在は映像データなどを伝送する通信速度や画質なども含めて、データの蓄積と検証を行なっている段階だという。
○■車両側とインフラ側の機器で取得したデータを活用

今回の実証事業にあたり、NTT東日本は団地内の見通しの悪い交差点と駅前ロータリーの2カ所に「スマートポール」を設置した。

「スマートポール」は、自動運転レベル4の円滑な走行を補助するための路上インフラ。4台の広角の高精細カメラや「LiDAR」(周囲に赤外線を照射してその反射で状況を把握するセンサー)、ローカル5Gアンテナなどが取り付けられている。

和泉多摩川駅の駅前ロータリーは時間帯によっては送迎のための車が多く滞留し、進入する際、車道を走行している自動運転車両で取得する情報のみではロータリー内の状況把握が遅れてしまう。

その結果、交差点や横断歩道の真上で急ブレーキ・急停車して歩行者などの通行の妨げてしまう可能性もある。そこで「スマートポール」に取り付けた機器でロータリー内の状況を検知。そのデータを遠隔監視室や車両に伝送して連携させることで、より安全でスムーズな自動運転の実現をめざしているそうだ。

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