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チームワーク崩壊で会議が大荒れ、“地域の翼”JACの整備チームを救ったkintone

マイナビニュース / 2025年1月20日 9時0分

画像提供:マイナビニュース

JAL(日本航空)グループの日本エアコミューター(JAC)は、“地域の翼”として鹿児島県内の離島を中心に、空の交通インフラを支えている航空会社だ。社員数はJALの約1万3000人に対して、JACは421人。そして、JALの大きなジェット機(全長66.8m・総座席数391)に対し、JACは「ATR」という小さなプロペラ機(全長22、7m・総座席数48)を運行している。つまり、JACは親会社のJALに比べて非常に小さな会社と言える。

しかし、そんなJACがJALに勝っていることがある。それは、サイボウズが提供するノーコード開発ツール「kintone(キントーン)」の利用率だ。JALの19%に対し、JACは100%。全社員がkintoneのアカウントを保有しているため、JALグループにおけるkintone活用のリーディングカンパニーとなっている。

「世界一の整備チームになる」――。こう語るのはJAC 整備管理部の西上正浩氏。西上氏は、サイボウズが2024年11月に開催したイベント「kintone AWARD」に、同じく整備管理部である臼崎南海氏と共に登壇、kintone導入前に感じていた課題や、kintone活用のポイントなどを紹介した。以下、JAC流のノウハウをお届けしよう。

チームワーク崩壊で会議が大荒れ - 原因は「情報の分散」

JACの部門は大きく分けて、運航、客室、企画・総務、整備の4つに分けられる。kintoneを最初に導入したのは、西上氏と臼崎氏が属する整備部門だ。

同社における「整備」とは、飛行機が安全に飛べるように点検、そして修理をすること。整備業務には、実際の整備士のほか、デスクワークの部署もある。2人はその部署に所属しており、さまざまな側面から整備士を支援している。

西上氏は「kintone導入前の私たちは、チームワークが不足していました。“情報の分散”が原因だったのです」と振り返った。

整備管理部には「Critical Parts Order」という業務がある。これは、予期せぬ部品交換が発生した際に緊急で発注を行うといった業務で、kintone導入前は、整備士からメール・FAX・電話のいずれかで連絡をもらい、印刷した受付書を整備士に渡していたという。その後に納入された部品を渡す流れだった。

緊急事態として対処するこの業務の問題点は、情報が紙やメールに分散していたことだ。データ検索ができないため、ある情報を知りたいときはひたすら探すほかなかった。部品調達を担当している臼崎氏は、「情報を知りたい整備士から「『いつ?』『まだ?』『遅い!』と、毎日大量の進捗問い合わせの電話が鳴り止まない状況でした。問い合わせ対応に追われ、他の業務ができず、残業ばかりで帰れない日々が続いていました」と苦い表情を見せた。

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