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エンタープライズIT新潮流 第40回 「茹でガエル」にならないための危機感へのセンス

マイナビニュース / 2025年1月20日 10時1分

画像提供:マイナビニュース

みなさんは普段、外部が原因である危機を感じながら仕事をされていますか?ハーバード・ビジネス・スクールの名誉教授で著名な著者であるジョン・コッター氏の変革のリーダーシップの手法に「Leading Change」があります。その中には8つのアクセラレータ(連続する段階)があり、最初のフェーズが「A Sense of Urgency」で、日本語にすると「危機感」になります。日本語版は出版されていませんが、コッター氏の『A Sense of Urgency』(Harvard Business Review Press)という書籍もあります。筆者は頑張って英語で読みました。
なぜ危機感が重要なのか

今回はこの「危機感」が大事だという話をします。危機感を生み出さないと行動にはつながらないので、業界や顧客の状況が変化しても無視をし続けます。そして、危機が迫っても、それに対して適切な打ち手を打てない状態に陥ります。いわゆる、「茹でガエル」になるということです。残念ながら、そういう会社は多いですよね。書籍『なぜ人と組織は変われないのか - ハーバード流 自己変革の理論と実践』(英治出版 著者:ロバート・キーガンら)を読むと、人間の基本は変化を自発的に行うことが苦手なところから来ていると思います。

ちなみに茹でガエルは古くから実証実験がされており、現在ではカエルさんは逃げ出せる手段があれば、確実に逃げ出すと結論付けられています。人間の妄想が作った比喩です。

さて、話を戻します。「Leading Change」は変革を管理する、チェンジマネージメントの手法として有名です。この手法では、次の8つのアクセラレータで変革をリードしていきます。

危機感を生みだす

全社の各部門各階層から幅広い人材を持った人材を集め、変革主導チームを築く

戦略・ビジョンと変革施策を策定する

戦略やビジヨンに賛同する社内のボランティアの数を増やす

非効率的なプロセスや古い規範などの障害を取り除き、行動を可能にする

変革の勢いを増すため、短期的な成功を創造する。成功がないと社内は疲れるものです

短期的な成功から学び、加速を維持する

変化を組織内に定着化させる

この1-8を何度も回していき、継続して変革を起こしていきます。いやはや変革も大変です。

これらの内容を簡単にした書籍に『カモメになったペンギン』(ダイヤモンド社 著者:ジョン・P・コッターら)があります。ペンギンさんが住む氷山が溶け出すという危機に、8つのアクセラレータを経てどう対応するのかを描いています。すぐに読めるのであれば、まずはこちらを読まれるとよいかと思います。

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