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年収1200万円で子ども3人育てられるのか - 試算してみた

マイナビニュース / 2025年1月23日 10時15分

車の維持費は月5万円として、年間60万円とします。
●その他の生活費

総務省「家計調査 家計収支編2023年」から、年収1,000~1,250万円の4人世帯の消費支出は37万5,000円とあるので、そこから住居費、教育費、自動車関係費を引くと約28万2,000円となります。年間で338万4,000円です。
●貯蓄

手取り額の20%を貯蓄するのが理想的ですが、教育費がかかる時期なので、手取り額の15%を貯蓄にまわします。年収1,200万円の手取り額を950万円とすると、年間142万5,000円の貯蓄額となります。月12万円ほど貯蓄するイメージです。
年間の収支は?

<収入>
950万円
※年収1,200万円の手取り

<支出>
教育費: 200万円
住居費: 200万円
車の維持費: 60万円
その他の生活費: 338万4,000円
貯蓄: 142万5,000円

合計: 940万9,000円

<年間収支>
950万円-940万9,000円=9万1,000円

年間収支は9万1,000円となりました。10万円も残らないことがわかりました。
年収1200万円は子ども2人でも余裕がない

上記のシミュレーションは、住宅ローンで家を購入し、車も保有、子ども2人を私立高校に通わせている都市圏に住む家族を想定しています。そのため、条件が異なれば同じ年収1,200万円でも結果は変わってきます。もっと切り詰められるケースもあるでしょう。

しかし、支出の項目を月額にしてみるとわかりますが、高額な支出をしているわけではなく、常識的な支出の範囲です。貯蓄に関しても、教育費で一番かかる大学の学費はこれからかかってくるので、15%は最低限守るべきラインといえるでしょう。

その結果、年間収支で10万円も残らないということは、「年収1,200万円でも子ども2人を育てると余裕がない」と言っていいでしょう。

子ども2人で余裕がないなら、子ども3人はさらに厳しくなります。3人目は保育料が無料になったり、多子世帯に該当するため大学無償化の対象になったりしますが、養育費と教育費を合わせれば、当然子ども2人よりもお金がかかります。年収1,200万円あっても、経済的な理由で3人目を諦めることはあり得ることです。

もちろん、年収1,200万円以下でも3人以上子どもを育てている家庭はたくさんあります。収入に見合った生活をすれば可能です。言い換えれば、年収が上がれば、それに見合った教育レベルを施したいと考えることから、教育費も上がっていきます。その結果、年収が増えても余裕がない状態になります。特に年収1,000万円を超えたあたりは、取られるものは多い一方で公的支援は受けられない所得層となるため、より厳しく感じると思います。

石倉博子 いしくらひろこ ファイナンシャルプランナー(1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP認定者)。“お金について無知であることはリスクとなる”という私自身の経験と信念から、子育て期間中にFP資格を取得。実生活における“お金の教養”の重要性を感じ、生活者目線で、分かりやすく伝えることを目的として記事を執筆中。ブログ「ファイナンシャルプランナーみかりこのお金の勉強をするブログ」も運営中! この著者の記事一覧はこちら
(石倉博子)



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