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経営者らが語る、「アンコンシャス・バイアス」解消のカギとは? - 東京女性未来フォーラム2025

マイナビニュース / 2025年1月30日 12時3分

みずほ銀行の取締役頭取である加藤勝彦氏は現状の女性活躍をめぐる課題について、「周囲や本人の意識改革が必要」だという。

「リーダーになってくださいとお願いしても、『私には向いていません』『部下を持つとマネージメントに時間を取られるので、子どもがいると難しい』といったアンコンシャス・バイアス(無意識の思い込み)も根っこにあります。でも、世の中は多様性で変わってきていて、女性活用は経営者の責務。みずほ銀行では、すべての人材が自分らしく働けるよう新たな人事制度を導入し、業務の幅なども含めた見直しに取り組んでいます」(加藤氏)

高島屋の代表取締役社長 村田善郎氏も「加藤さんが申し上げたアンコンシャス・バイアスの排除は非常に重要」だと認める。その上で、「ひとつは女性自身のアンコンシャス・バイアス。『自分はそんな能力ないんだ』というものをまず取っ払うためにも、周りが『できるんですよ』と言ってあげる。そうやって登用して、結果を出す。その循環をつくって女性のアンコンシャス・バイアスをなくす必要があると思う」と主張。

さらに、「もうひとつは経営者としてのアンコンシャス・バイアス。例えば、女性より男性の方が急な出張も嫌な顔をせずに行ってくれるというが、当然ながらもっと前もって出張の計画を予定すれば、女性だって対応できるんです。そういった管理監督者の画一的で偏ったマネージメントを解消しないといけないと思います」と呼びかけた。

日本アイ・ビー・エムデジタルサービスの取締役執行役員 井上裕美氏は、「私も子どもが2人いるので、私自身も『子どもがいながらリーダーになるのは……』というアンコンシャス・バイアスがあったと思います」と振り返る。その上で、日本アイ・ビー・エムデジタルサービスが実施している育成プログラム『W50』について紹介した。

「弊社では、すべての方がチャレンジできる機会をつくるために、将来の女性管理職候補の方々を毎年50人くらいノミネートし、1年の時間をかけて育成しています。そこではなぜダイバーシティが大事なのか、どんないい影響をもたらすのかといった知識も学んでもらい、ほとんどの方が2年以内に次世代リーダーになっていきます。

エグゼクティブの方々のメンタリングもあるので、最初は『自分には無理かな』と思っていた社員も、だんだん『ちょっとやってみようかな』という気持ちに変わっていく。“強い女性がリーダー"といったアンコンシャス・バイアスにとらわれることなく、いろんなロールモデルの中から自分に合ったリーダー像を追い求められるよう、サポート体制を整えています」(井上氏)

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