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バラ積み部品を容易にピッキングできるロボット、阪大スタートアップのThinkerが発売

マイナビニュース / 2025年2月5日 16時32分

画像提供:マイナビニュース

大阪大学(阪大)発のスタートアップ企業であるThinkerは、バラ積みした部品などを容易にピッキングできる新型ロボット「Thinker Model A」の出荷を開始した。

製造現場では、検査や出荷準備の際などに、バラ積みされた部品をひとつずつ手に取って作業を行う工程が多く残っているものの、これらの作業を自動化することが難しく、ロボット導入による省人化における大きな課題のひとつとなっている。

「Thinker Model A」では、同社が取り組んできた独自のセンシング技術「近接覚センサー」を搭載したロボットハンド「Think Hand F」を利用。これに簡易に導入できる2Dカメラシステムを組み合わせることで、製造現場におけるバラ積みピッキングの自動化を、低コストで実現できるという。同社が目指す「ロボットの家電化」を実現する戦略的製品に位置づけられる。

Thinker 代表取締役兼CEOの藤本弘道氏は、「日本の企業では、規模の大小に関わらず、人が採用できないという状況から、人がいないという状況に変化してきている。とくに少量多品種のモノづくり現場では自動化できずに人手に頼ったままの作業が残り、付加価値の高い作業に人を回せないという課題も生まれている。現場の声を聞くと、バラ積みされた部品に関わる仕事がボトルネックとなり、自動化が阻害されているケースが多いことがわかった。また、ロボットを導入する際には専門知識が必要になるという不安もある。家電のように簡単にロボットを使えるようにする『ロボットの家電化』により、ロボットで製造ラインを変え、社会を変化させることができる。Thinker Model Aは、それを実現するロボットになる」と述べた。

バラ積みされた部品をロボットで掴むには従来、高額なカメラシステムで認識したり、大型振動装置のパーツフィーダーを導入したりといったことが必要になるため、それにかかる高額な費用が製造現場への導入を阻む壁となっていた。また、産業用ロボットでバラ積みピッキングを行う際には、ロボットのカスタマイズを伴うことが多く、導入するロボットの選択や、オプションパーツの互換性の有無などに制限があり、運用の制御に関わる専門知識が必要となっていた。

Thinker Model Aを導入することで、これらの課題を解決しながら、製造現場の自動化や省人化を進めることができ、導入のコストダウンを図るだけでなく、人材を付加価値の高い作業へと配置することで、収益向上にも貢献できるという。

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