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Dynabookが考えるAI PCは「お互い共栄できる関係」 - 14型Copilot+ PC「XP9」、AI機能を深堀り

マイナビニュース / 2025年2月11日 12時46分

「現時点ではリモート会議時に、バッテリーを長持ちさせる最適化だけ実現していますが、この他にBluetoothを使っていたとか画面の輝度をかなり落としていたとか、そういう情報を蓄積してユーザーごとに使いやすい環境を提供することも今後は考えられる」(渡辺氏)

その進化の過程において、現在はカバーしていない「学習のフェーズ」はどのタイミングで組み込まれるのだろうか。須川氏は「まさにもう議論しているところで」というが、まだ着手されていないという。いまは4月の出荷を目指してdynabook XP9 CHANGERに実装するローカルAIのチューニングを進めているところだ。

ただ、開発に向けたロードマップは策定しているという。そこでは推論フェーズはローカルPCで、演算パワーを要する学習フェーズは「クラウドで」という形態を想定している。ネットワーク越しのセキュリティーの不安は「オンプレミス環境で学習させる」(瀬川氏)ことで回避するとしている。

PCをもっとパーソナルな存在に。Dynabook AIの未来像

DynabookとしてはAI利活用の開発はまだまだ始まったばかりだ。これから時間をかけ、ユーザーにとって使いやすい、意味のあるローカル環境に置けるAI利活用を用意していく。その先を見据えたマイルストーンとして、Dynabookの製品発表会で用意された資料には、企業向けAI PC、個人向けAI PCのそれぞれで“3種類”のキャラクターイラストが描かれていた。

企業向けのAI PCでは若葉マークをあしらった新人社員から中堅社員を経て「優秀なアシスタント」となり、個人向けAI PCでは“昭和40年代”を彷彿させるロボットから平成アニメの戦闘メカを経て愛玩的な「愛着のあるキャラクター」メカが描かれている。

そのイラストに込めた意味として須川氏は次のように語ってくれた。

「一部の方はAIを敵視しているところがあって、それは自分の仕事を奪われる恐れだったり、人類を超えて支配される恐れだったりするのですが、我々が目指しているのは、ミツバチと花のように、お互い共栄できるような関係がAIと人類で作れればいいのではないかと。人類もAIの知見を必要とし、 AI側は人類のインプットを得て共に栄えていく。共生していく世界っていうのをどう作っていこうかっていうのが我々の未来かなと」(須川氏)

今、AIという言葉は「流行り言葉」のように使われている。だが、AIは技術であって長い時間をかけて堅実な研究開発を重ねて本当に使える“道具”となっていく。ChatGPTの影響でこの数年に限った最新技術と多くの人とは思うかもしれないが、その萌芽はニューロコンピューティングと言葉と共に昭和と平成の境目から脈々と続いている。

一時のプロモーション的なブームに惑わされることなく長い目でDynabookのAI PCの進化を見据えていることが分かる須川氏の言葉だったといえるだろう。
(長浜和也)



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