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どこでもサイエンス 第300回 上流階級!? の星

マイナビニュース / 2025年2月12日 10時39分

画像提供:マイナビニュース

夜空に光る星は、それぞれキャラクターを持っています。そんななかで、上流階級!? の星を紹介しますね。え、階級? そうなんです、結構前から星には階級(クラス)があるのでございます。

星は、ぱっとみ「光の点」で、しかも結構地味目です。2025年2月は金星が非常に明るいのですが、それですら、明るい星があるなーという感じです。本家のスターなのにね。

それでも、天文学者は星にはキャラクターを見いだしております。まあ、科学者じゃなくても、場所、明るさ、色、ここまでは小学校で習いますな。一等星なんていう表現がありますしね。ほか、大きさ、年齢、明るさの変化の仕方、移動速度、最近では形、爆発の頻度など、様々なキャラクターが分かってきています。まあ、あまり知られてないんですけどー。ただ、要素が多くなってきたことで「星萌え」の流行もボチボチきてもいいんじゃないかなーと私はふんでおります。

さて、キャラというと「陽キャ」に「陰キャ」などとも使うわけですが、星にも伝統的に階級(クラス)を使います。明るさをあらわす等級ではなく、別途ある階級なのです。光度階級(クラス)という表現をし、クラスI~VII(1~7)まであります。Iがスゴくて数字が大きくなるほど地味になります(0を使うこともあります)。なお、クラスVIは準矮星、クラスVIIの星は白色矮星で道具なしで見えるものはありません。陰キャどころか、存在すらよくわからないものです。両方ともそれはそれでおもしろいので、また取り上げますね。

夜空に肉眼で見える中では最弱「陰キャ」はクラスVです。ちなみ太陽はクラスVです。太「陽」なのに陰キャなんですな。なんか若干寂しい気もします。

ちなみに大都会でも見える2等星までを、天文データベースSIMBADで調べると、出てきた数字そのままだと、クラスVは17/105で、全体の2割にもなりません。一方でクラスIは21になります。まあ、リストをながめると、若干ピックアップおかしいんじゃない? というのも混ざっているのですが、傾向は変わりません。

さてさて、このクラスIとかクラスVとかいうのは、1940年代にアメリカのシカゴ郊外のヤーキス天文台で活躍していたモルガンとキーナンという二人の天文学者が提唱したもので、その後MK分類という形で広く使われるようになっています。二人は、星の光をスペクトル分析して、同じ色、いうならば同じ温度の星でも、吸収線の線幅が狭い(星を作るガスが希薄=星が馬鹿でかい)か、線幅が広い(星を作るガスが濃い=星がコンパクト)というので区別をしましょうということでございました。

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