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ミレニアルズ世代が熱狂する「カスタマイズ」とは何か

ニューズウィーク日本版 / 2015年7月1日 19時0分

 商品を営業することも非常に大事でしたが、それ以前に私たちは、自分が好きな材料を選べること、自分が求める栄養成分を選べること、そして、自分が求める味を選べることの価値を顧客1人1人に伝え、その良さを知ってもらう必要があったのです。

 しかし、それは約10年前の話で、当時の私たちの顧客層はいわゆる「ベイビーブーマー世代」(1946年〜1964年に生まれた世代)でした。つまり、ベイビーブーマー世代にカスタマイズ商品を販売するためには、カスタマイズに慣れていない彼らに、その良さを説明する必要があったのです。

 それが今や、アメリカで最も購買意欲の高い世代は、「ミレニアルズ世代」(1978~2000年に生まれた世代)で、彼らはカスタマイズをすること、できることを当たり前に感じています。

 彼らは、自分好みの音楽が流れるカスタムラジオ「パンドラ」を使い、自分好みのニュースが読めるように「Facebook」を使い、自分好みの靴が作れる「NIKE iD」を使い、自分好みのキャンディーが食べられるように「My M&M's」を使います。そして、もちろん自分好みのプロテインバー、「YouBar」もね!

――"CUSTOM NATION(カスタム ネーション)"を出版されてから約3年立ちますが、著者として出版前と出版後の読者や周りの変化をどう感じていますか?

 2012年に"CUSTOM NATION"が出版されて以降、私は講演やコンサルティングの機会が多くなるのですが、そこで感じたことはひとつです。「皆、カスタマイゼーションについて話し始めている」と。私は、MIT、UC Berkeley、USC、その他講演などに呼ばれましたが、皆がこぞって聞きたいことは「YouBarとカスタマイゼーションについて」でした。

――ニューヨークタイムズ・ベストセラーに輝いた"CUSTOM NATION"。著者としての見所はどこでしょうか?


 どのチャプターも熟読頂きたいのですが、著者としてあえて一つ挙げるとすれば、前述でも触れた「ミレニアルズ世代」の存在でしょう。

 彼らは、ザズルやカフェプレスのサービスで服をカスタマイズし、NIKE iDで靴をカスタマイズし、Facebookを駆使してニュースフィードをカスタマイズし、Pandoraを使ってラジオをカスタマイズする。それらの行為自体が、彼らの感覚にとっては"当たり前"なのです。

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