中国民主活動家締めつけに見る習近平の思惑
ニューズウィーク日本版 / 2015年11月30日 16時30分
2. 鉄流ら、高齢の発信者は、残り時間が少ないことを覚悟し、恐れを知らない。命を賭けて真実を残そうとしている。鉄流はネット空間で情報を発信する作家なので、逮捕される寸前にもチャイナ・セブンの一人でイデオロギーを統率する劉雲山を激しく批判する論評を発表している。政府を批判する知識人は逮捕するという習近平の方針だ。毛沢東帰りの特徴の一つである。
3.最後の理由は、11月24日付の本コラム<中共老幹部が認めた「毛沢東の真相」――日本軍との共謀>でも書いたように、中共の老幹部たちが「中国共産党がかつて何をやったかを明らかにする運動」を始めたからである。鉄流氏も「日中戦争時代に中共は何をやっていたのか」に関する事実を指摘している。これに関しては次回に回そう。
(なお、「チャイナ・ナイン」は胡錦濤世間時代の中共中央政治局常務委員9人のことで、「チャイナ・セブン」は習近平時代の中共中央政治局常務委員7人のことを指す。いずれも筆者が命名した)
[執筆者]
遠藤 誉
1941年中国生まれ。中国革命戦を経験し1953年に日本帰国。東京福祉大学国際交流センター長、筑波大学名誉教授、理学博士。中国社会科学院社会科学研究所客員研究員・教授などを歴任。『チャイナ・セブン <紅い皇帝>習近平』『チャイナ・ナイン 中国を動かす9人の男たち』『ネット大国中国 言論をめぐる攻防』など著書多数。近著に『毛沢東 日本軍と共謀した男』(新潮新書)
※当記事はYahoo!ニュース 個人からの転載です。
遠藤誉(東京福祉大学国際交流センター長)
この記事に関連するニュース
-
次の節目は2029年?中国「三中全会」で見えた8つのポイント
トウシル / 2024年7月25日 7時30分
-
中国経済にトランプショック再び!? 「中国車の輸入阻止」綱領採択、バンス氏との強硬シナリオ 「60%の関税、本気で仕掛ける可能性」
zakzak by夕刊フジ / 2024年7月19日 6時30分
-
米亡命の中国人実業家に有罪評決、フォロワーから数億ドル詐取
ロイター / 2024年7月17日 12時38分
-
中国で腐敗幹部の摘発数が「記録更新」、半年で36人―米メディア
Record China / 2024年7月8日 7時40分
-
7月「三中全会」の開催日時が決定。習近平政権が掲げる「中国式現代化」5つの特徴
トウシル / 2024年7月4日 7時30分
ランキング
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)