英EU離脱投票:暴走するワーキングクラスの怒り
ニューズウィーク日本版 / 2016年6月21日 16時15分
出典:Daily Mail:"It's not racist to worry about immigration, Jeremy Corbyn says as he slams David Cameron's Remain campaign ・・・ but tells people to vote for In anyway"
しかし、いくら「保守党政権が悪い」と結論づけても次の総選挙は2020年であり、怒れる労働者たちには遅い。
さらに、別の観点から「EU離脱派はレイシストではない」と主張する労働党議員や支持者たちもいる。前述のフランク・フィールドの記事も、伝説の労働党女性議員、バーバラ・キャッスルの言葉を引用してこう主張している。
EUの外に出れば、我々はEUメンバーに現在求められているような、ドイツ人やスペイン人やベルギー人を優遇し、インド人やオーストラリア人やカナダ人を冷遇するといった差別をしなくなるでしょう。英国は、「リトル・ヨーロッパ」や地理的に近い国々のためだけに仕える国ではなく、肌の色に左右されない移民政策を通して、再び世界の市民になるのです
出典:Guardian:"Brexit would help us control immigration. Like me, many Labour voters want out" by Frank Field
16日に発表されたIpsos MORI の世論調査では離脱希望が6%リードしている。
追記:この記事は残留派の労働党議員ジョー・コックス氏が死亡される前に書いたものです。彼女が共同執筆された文章を昨年ここに書いた記事の中で一部引用させていただいたこともありました。RIP Jo Cox.
[執筆者]
ブレイディみかこ
在英保育士、ライター。1965年、福岡県福岡市生まれ。1996年から英国ブライトン在住。2016年6月22日『ヨーロッパ・コーリング 地べたからのポリティカル・レポート』(岩波書店)発売。ほか、著書に『アナキズム・イン・ザ・UK - 壊れた英国とパンク保育士奮闘記』、『ザ・レフト─UK左翼セレブ列伝 』(ともにPヴァイン)。The Brady Blogの筆者。
※当記事はYahoo!ニュース 個人からの転載です。
ブレイディみかこ
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