天皇陛下の「生前退位」に興味津々の英国──最も高齢の王位継承者チャールズ皇太子に道は開けるか?
ニューズウィーク日本版 / 2016年7月14日 21時0分
2013年、オランダで在位33年のベアトリクス女王(当時74歳)が退位を表明し、長男のウィレム・アレクサンダーが国王になった。同年、ベルギーの在位20年アルベール2世(当時79歳)も長男のフィリップに国王の座を譲った。スペインでもファン・カルロス1世が退位した。いずれも高齢化が背景にあった。
そして、2016年、日本の天皇陛下が生前退位を希望しているという報道が伝わってきた。
チャールズ皇太子にとっては「脇が固まってきた」状態ともいえるだろう。
それでも、6月の90歳の誕生祝賀行事での国民の熱狂度を見ていると、エリザベス女王の生前退位の可能性は現時点では低いと言わざるを得ない。
ただ、本来なら女王がやるべきさまざまな公務をチャールズ皇太子やエリザベス女王にとっては孫にあたるウィリアム王子夫妻(ケンブリッジ侯爵夫妻)やヘンリー王子(ウィリアム王子の弟)が代わりにやるようになっており、事実上の移行は少しずつ始まっているのかもしれない。
[執筆者]
小林恭子(在英ジャーナリスト)
英国、欧州のメディア状況、社会・経済・政治事情を各種媒体に寄稿中。新刊『フィナンシャル・タイムズの実力』(洋泉社)、『英国メディア史』(中央公論新社)、『日本人が知らないウィキリークス(新書)』(共著、洋泉社)
小林恭子(在英ジャーナリスト)
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