中国は米大統領選と中国に与える影響をどう見ているのか?
ニューズウィーク日本版 / 2016年11月7日 16時0分
なお、どの分野に入れていいか分からないので、念のため最後に人権問題に関する中国の見方を付け加えておこう。
●ヒラリーが当選した場合は、オバマ同様、「他国の人権問題」に関してイチャモンを付けてくるだろう。しかしトランプの場合、他国のことなど言っておられず、自国における彼自身の人権問題、移民問題などで非難を受けるだろうから、中国に対して人権問題で非難してくる可能性はないだろう。
だから、トランプが当選した方がいいとまでは言ってないが、まあ、そういうニュアンスの回答があった。
以上、中国が米大統領選と中国に与える影響をどのように見ているかに関して、中国側の意見のみを、ただ列挙した。「いや、それは......」と言いたい点も多々あるが、それを言い始めたら途方もなく長くなる恐れがあるので、控えることとしよう。
[執筆者]遠藤 誉
1941年中国生まれ。中国革命戦を経験し1953年に日本帰国。東京福祉大学国際交流センター長、筑波大学名誉教授、理学博士。中国社会科学院社会科学研究所客員研究員・教授などを歴任。『チャイナ・セブン <紅い皇帝>習近平』『チャイナ・ナイン 中国を動かす9人の男たち』『ネット大国中国 言論をめぐる攻防』『チャイナ・ジャッジ 毛沢東になれなかった男』『完全解読 中国外交戦略の狙い』『中国人が選んだワースト中国人番付 やはり紅い中国は腐敗で滅ぶ』『中国動漫新人類 日本のアニメと漫画が中国を動かす』など著書多数。近著に『毛沢東 日本軍と共謀した男』(新潮新書)
※当記事はYahoo!ニュース 個人からの転載です。
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遠藤誉(東京福祉大学国際交流センター長)
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