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自分の代わりに自分を宣伝してくれる人を育てよ

ニューズウィーク日本版 / 2016年12月1日 19時44分

 最後は、能力開発や学習への欲求だ。オンラインで受講できる公開講座は、教育のあり方に革命を起こし始めている。あなたのアイデアはスキルの開発や向上、新しい重要な知識の習得に貢献できるだろうか。

トライブを作って育てる

 すべての人間関係と同じく、トライブを長続きさせるには努力がいる。現実世界であれオンラインであれ、必要なのは活動を率いる責任を担う覚悟。集まる場所を設定し、日時を連絡し、議論のテーマやコメントを更新する。こうしたタスクを果たさなければ、あなたのトライブは生き残れない。いちばん大切なのは「メンバーでよかった」と思ってもらうこと。活発な意見交換を促し、刺激的な問いを投げかけ、集まる場所に変化を持たせ、メンバーと「1対1」の関係を築き、意見を求め、もらった意見に感謝しよう。

 トライブの作り方について、ある人材コンサルタントはこう話す。「6人ほどを同時に採用したことがある。このメンバーを最高のチームにしよう、共同体意識を育ててベストを引き出し合える関係を作り、社内で最も報酬が高いグループにしようと思った。自分たちを『Aチーム』と名づけ、月曜の夜は一緒にピザを食べに行き、時には家族を交えて週末を過ごした。チームのパフォーマンスは、1年ほどの間とはいえ素晴らしかった。相互協力と儀式のような行動を通じて、ものすごいパフォーマンスを達成していた」



成長――さもなくば解散

 トライブは派閥ではない。新鮮味を失わずにいるには、再生を繰り返さなければならない。トライブを永続化させる必要もない。特定の目的を達成するために集まり、達成したら解散するケースも増えている。

 トライブのリーダーとしての影響力には、多くの側面がある。会話の中心になり、人々に頼られる。主宰する立場だから、アイデアにいつでも耳を傾けてもらえる。メンバーが増えれば、大いに注目されることもある。しかし、その注目は努力の量に見合うか。今こそ、決断のときだ。さらなる成長か、解散か。

 大手消費者商品メーカーのマネジャーであるアランは、そのジレンマに直面した。「新製品のプロジェクトチームを設立した。メンバーは意欲にあふれていて、伝道者のような熱意があった。互いに強い絆で結ばれていて、定期的に会い、常にメールで連絡し合っていた。おかげで、この手のチームとしては最も成功した存在になった。だがこうしたチームの運営には、多くの時間を吸い取られる。あれをしてほしい、これをしてほしいと要求される。というわけで、チームを解散した。決断するのが3カ月遅かったと思う」

※シリーズ第4回:ついていく上司を間違えて前途を断たれないようにするには?


『ここぞというとき人を動かす自分を手に入れる
 影響力の秘密50』
 スティーブン・ピアス 著
 服部真琴 訳
 CCCメディアハウス




ニューズウィーク日本版ウェブ編集部


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