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トランプ・蔡英文電話会談は周到に準備されていた?

ニューズウィーク日本版 / 2016年12月5日 13時40分

 中国外交部(外務省)のスポークスマンは「慎重、適切に台湾問題を処理し、中米関係の大局が不必要な干渉を受けないよう求めた」ことと、「トランプ陣営側に直接、抗議を申し入れた」と発表した。

 また国務院台湾弁公室のスポークスマンも3日、「台湾の小細工が国際社会で普遍的に認められている「一つの中国」の大原則を変えることなどできない。台湾独立には断固反対していく」という趣旨のことを述べている。

 そして中国政府の通信社である新華社(12月3日電)は、「ホワイトハウスの国家安全委員会は"一つの中国"という対中政策は不変だ。台湾地区の平和安定はアメリカの根本的な利益にかなっている」と述べたと報道した。

顔に泥を塗られた習近平――曲芸を演じた「忍者外交」の名手キシンジャー

 さて、これは本当に「台湾の小細工」なのだろうか?

 だとすれば、トランプ・蔡英文電話会談が行われていた、そのほぼ同時刻に、なぜあのキッシンジャー氏は人民大会堂で習近平国家主席と会っていたのだろうか?

 キッシンジャーと言えば、「忍者外交」で有名だ。

 当時、ベトナム戦争(1960年12月~1975年)の長期化と泥沼化に手を焼いていたアメリカは、中ソ対立が激しい中国に接近し、米ソ対立におけるアメリカの立場を有利に持って行こうというもくろみもあり、水面下で北京と接近していた。



 ニクソン政権時代に大統領国家安全保障問題担当大統領補佐官および国務長官などを務めていたヘンリー・キッシンジャー氏は、1971年7月、パキスタン訪問中に体調不良と称して一日だけ姿を消し、極秘裏に北京を訪問した。ニクソン大統領以外はニクソン政権内の者も知る人が少なく、もちろん同盟国・日本の頭越しの訪中であったことから、「忍者外交」として全世界に衝撃を与えた。

 このキッシンジャー氏が、又もや「曲芸」を演じたのである。

 新華網(12月3日電)によれば、12月2日、93歳になるキッシンジャー氏は人民大会堂で習近平国家主席と仲良く対談していたという。互いに相手を絶賛しあい、米中関係の強化を確認していた。

 これに関しては中央テレビ局CCTVだけでなく、中国共産党の機関紙の電子版「人民網」も「中国共産党新聞」で大きく取り上げ、中国では大々的に、そして「誇らしげに!」報道されていたばかりだ。

 そこに飛び込んできたトランプ・蔡英文会談。中国では大きくは報道しなかった。

 習近平国家主席のメンツ丸潰れで、すっかり顔に泥を塗られた形になってしまったからだ。

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