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深センに行ってきた:物を作れる人類が住む街で

ニューズウィーク日本版 / 2016年12月9日 15時0分

Trouble Makerへ

 深センでは Trouble Maker というmakerspaceに遊びに行った。Maker Faire Shenzhenで彼らのブースにも訪れた。3Dプリンターなど色々なツールを整備しているほか、教育にも力を入れているという。

私「教育って何を教えているの?」
Henk「3Dプリンターの使い方とか、プログラミングとかかな」
私「もっと深センならではのプログラムがあったりしない?」
Henk「あーそうね、電話の作り方講座とか。時計の作り方講座とか。」
私「うおーそれは燃えるね。時計ってアナログ時計?スマートウォッチ?」
Henk「どっちでもできるよ。パーツも揃えられるしね。10週間かけてやるんだよ」
私「10週間もいられないなあ。短期コースはないの?」
Henk「ビジター用に短期集中3日間コース作ろうかな」
私「やったー!」

。。。というノリ。



 パーツは何でもすぐそこで手に入る。作り方もわかる。作るためのツールも提供されている。企業にとって深センは工場やマニュファクチャリングの話が一番響くと思うが、あくまで個人にとっての深センを考えると、ここは世界で一番電子機器の中の仕組みを理解できるようにできる街なのだ。



毎日毎日 iPhone を開いては直していく少年

 冒頭の「iPhone の修理」だが、深センでは iPhone の非公式な修理をあちこちで目にすることができる。パーツを売っているビルの中に、たくさんの「6人がけブース」のコーナーがあって、オープンな環境でスマホの修理が行われている。このビルでは、おそらく 50 人以上のブースがあったかと思う。ほかのビルも含めて100人以上を見てきたが、ほぼ必ず若い男性が、修理を行っている。年配の男性や女性が修理しているのを一度も見なかった。修理の指示出しを女性がしているのは見かけた。

 しばらく見ていると、ブースによって持っている器具も少し異なるし、綺麗さも異なるし、スピードも異なる。師匠次第なんだろうな。

 若いうちから毎日毎日 iPhone を開いては直していく少年たちは、何を学び、今後どんな人生を送っていくのだろうか。



 華強北を歩いていたらこんなポスターを見かけた。スマートホンの修理機器の広告だ。道を歩いているだけでどういう修理機器があって、どういう故障を直せるのかなどがわかる。開ける気満々、直す気満々な街である。



去年の Maker Faire Bay Area の Google ブース

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