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渓流釣り&野営をミニマルに楽しむアウトドアギア

ニューズウィーク日本版 / 2017年3月3日 17時20分

河野辺 これは焚き火台と考えていなくて、お米を炊くもの、つまりお釜という発想で作ったものなんです。源流に持って行く食料として、お米は理想的なんです。保存が利くし、ビニールに入れておけば携帯しやすいし、カロリーの対重量比も高い。それに、川の食事はメインディッシュがイワナになるので、やはり米が炊きたくなるんですね。

――ただ、炊く必要がありますね。

河野辺 そうなんです。10〜15分は沸騰させないといけない。単独で川に行くと、テン場もわからず、ごく小さいスペースしか確保できないような時があります。そういう状況でも、これならお米が炊ける。燃焼台が宙に浮いているので、地面が濡れていても問題ない。

――軽いし、とにかくコンパクトに携帯できるのもポイントです。

河野辺 だから、持って行って使わなくても問題ないんです。約160gですから、お守りのつもりで持っているのもいいのではないでしょうか。(※RSR Naturestove 税別8,000円)



――ネイチャーストーブにしてもアルコールストーブにしても、従来の製品の満足できない点に、RSRなりの解決策を提示している。そういうところがおもしろいですね。

河野辺 良いものを突き詰めていくと同じところに収れんすることはままありますから、結果的に近い形に落ち着くのは仕方ないのかなと。ただ、これまでのものとは異なる発想からものづくりを始めようと意識的にしています。だからRSRのプロダクトは、理解してもらえるまでに時間がかかるかもしれません。



「源流釣り」はまだまだデザインの余地がある

バックパック RSR Backpack CZ35(別売りのセンターパック、ウェストパック、ロッドフォルダをマウント)

――新作のバックパックは素材にX-Pacを採用したつるっとしたつくりです。

河野辺 X-Pacは防水性があり、強度もあります。シルナイロンなどを使ったUL系のザックだと、沢登りでは破けやすい。それは川を想定したつくりではないので仕方ないんです。渓流の用途に最適化したのが、RSRのバックパックなのです。表面がつるっとしているのも、川の藪なんかでの引っかかりをなくすためですね。

――背面に大きく止水ジッパーが設けられているのもおもしろい。

河野辺 背面のジッパーも、渓流に行っている者ならではの発想でしょうね。川べりで背面を下にして置くと濡れたり泥がついたりしてしまいます。それにパックをしょっちゅう降ろすことになるので、いちいちロールトップを開けて荷物を出し入れしたくない。意外と、普通の旅行用バックパックとしても便利ですよ。背面を上にして置いて、ボストンバッグ感覚で使えるんです。

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