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トルコで警官9000人が停職処分 : クーデター未遂後の言論状況をジャーナリストたちが語る

ニューズウィーク日本版 / 2017年4月28日 19時50分

様々な情報が錯綜する中、未遂事件の背後にいたのがギュレン師なのかどうか、今回拘束された人々が本当にギュレン師の関係者なのか、現時点では分からない。

国民投票は賛成派が約51%、反対が約49%で僅差となった。最大都市イスタンブール、首都アンカラ、大都市イズミールでは反対票が上回った。熱狂的なファン層を持つと言われるエルドアン大統領。死刑を復活させたいという発言もしており、50年以上にわたりトルコにとって悲願となってきたEUへの加盟の夢は現時点ではほとんど消えたようだ(しかし、英国内では「それでもトルコを入れることを考慮するべきだ」という政治家もいる。英国自身はブレグジットでEUから抜けてしまうけれども)。

反対勢力を徹底して排除しようとするエルドアン氏。逆に国内に不満の種を募らせるだけのようにも見える。

[執筆者]
小林恭子(在英ジャーナリスト)
英国、欧州のメディア状況、社会・経済・政治事情を各種媒体に寄稿中。新刊『フィナンシャル・タイムズの実力』(洋泉社)、『英国メディア史』(中央公論新社)、『日本人が知らないウィキリークス(新書)』(共著、洋泉社)

※当記事はYahoo!ニュース 個人からの転載です。

小林恭子(在英ジャーナリスト)


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