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エリザベス女王、最長在位の秘訣は食にあり(チョコは別腹)

ニューズウィーク日本版 / 2017年6月19日 17時30分

マックグラディ氏によるとチャールズ皇太子は美食家だが、エリザベス女王は美食家ではない。

「チャールズ皇太子はおいしいものに目が無く、オーガニックな食材も好みです。これに対して女王はおいしいものへのこだわりは特にありません。食習慣もほとんど変えません」

【参考記事】【写真特集】エリザベス女王63年間いろいろありました



同氏は女王の日常の食事の特色を3点挙げている。

 1、食に対して自制心、自己抑制が極めて強く、1日4食で、常に少なめ。例えば昼だとソテーした魚にサラダが定番で、お米、パスタ、ポテトなどのデンプン質、炭水化物は日常ではほとんど取らない。

 2、倹約、節約を旨としている。例えば大皿に盛った料理の飾り付けにレモンを1個付けると、それを厨房に戻してきて、別の料理に使うように指示する。

 3、食には自制心の強い女王だが、唯一目がないのがチョコレート。特にチョコレートクッキーが大好きで、これだけは途中で下げないとあるだけ全部食べてしまうので、サービスする人間は注意していた。

英国の元首として外国の賓客をもてなす饗宴は頻繁にあるし、外国訪問では連日、昼夜と食事会が入る。特に外国にあっては英女王においしいものを食べてもらおうと、料理人はフォアグラやキャビアなど高級食材を多用した料理を出すのが常だ。

女王は料理を残すことは許されず、きれいに食べなければならない。美食でも連日となれば体にこたえる。女王が日常の食事を特に気を付けているのは、体のバランスを回復させるためだ。65年間、食欲に任せて美食を続けていたら、体を壊していただろう。

女王の日常食で料理人が心得ておくべき幾つかのルールがある。ニンニクは絶対使わないこと。タマネギは少なめに。肉の焼き方はレアではなく、ウェルダンに...。

ニンニク禁止は徹底している。嫌いなのではなく、公的な場でニンニクの臭いをさせるのは失礼に当たると考えている。タマネギも同様の考えからだ。

【参考記事】英女王「死去」の符牒は「ロンドン橋が落ちた」

野菜の多用は女王の指示

現在、バッキンガム宮殿の厨房を仕切る料理長はマーク・フラナガン氏。12年5月、エリザベス女王の即位60年を祝う昼食会がロンドン郊外のウィンザー城で開かれた際の料理もフラナガン氏が担当した。この時天皇、皇后両陛下も出席した。次のような内容だった。

半熟卵にアスパラガス
ウィンザー地方の仔羊、ポテト、アーティチョーク、エンドウ、ニンジンと共に

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