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「投資は科学」とは対極の投資哲学を掲げる資産運用会社

ニューズウィーク日本版 / 2017年6月29日 16時15分

また、鎌倉投信がいることで「個人の株主が増えた」「機関投資家株主の評判が上がった」といった回答もありました。「鎌倉投信の投資対象であると取引先に伝えたところ、"いい会社"なんですねと信頼感が一気に高まります」という声も寄せられています。企業のブランディングにも寄与できていることは私たちにとっても喜ばしいことです。

日本の企業は株主との対話に慣れていません。銀行と持ちつ持たれつでやっていたところへ、いきなり外国人の投資家がやってきて利己的な主張ばかり繰り返すようになったものだから、株主とのコミュニケーションに臆病になっているという面もあるでしょう。でも僕らは持ちつ持たれつでもなく、利己的でもありたくない。なぜならば、その会社が社会で必要とされる会社だからです。そういう会社に対してはできることは何でもやります。

WEB限定コンテンツ
(2016.12.28 神奈川県鎌倉市の鎌倉投信オフィスにて取材)

text: Yoshie Kaneko
photo: Hirotaka Hashimoto

※インタビュー後編:「お金のために働くな」とファンドマネージャーは言った

* Bコーポレーション
環境や社会に配慮した事業活動を行う企業に与えられるグローバルな認証制度。

**日経リサーチによる2016年版「ブランド戦略サーベイ」では、ヤマト運輸がグーグルを抑えて首位となった。同社の高い企業価値を示す調査結果といえそうだ。

*** 震災後の1年間、宅急便1個につき10円を被災地に寄付する取り組み。2011年度は約14.2億個の宅急便を取り扱ったため、142億円の寄付となった。

鎌倉投信は投信委託業務、投資信託の販売をおこなう資産運用会社。2008年11月創業。2010年3月から公募型投資信託「結い 2101」の運用を開始。投資先企業は60社、受益者数約1万6500人、運用する純資産は248億円(2016年12月現在)。
http://www.kamakuraim.jp/



新井氏の著書『投資は「きれいごと」で成功する――「あたたかい金融」で日本一をとった鎌倉投信の非常識な投資のルール』(ダイヤモンド社)。鎌倉投信設立に至る経緯や「結い 2101」にかける想いがつづられている。


新井和宏(あらい・かずひろ)鎌倉投信株式会社 取締役 資産運用部長。1968年生まれ。東京理科大学工学部卒。住友信託銀行(現・三井住友信託銀行)を経て、2000年、バークレイズ・グローバル・インベスターズ(現・ブラックロック・ジャパン)に入社。企業年金・公的年金などを中心に、株式、為替、資産配分等、多岐にわたる運用業務に従事し、ファンドマネージャーとしての運用資産残高は数兆円であった。2008年11月、志を同じくする仲間4人と、鎌倉投信株式会社を創業。2010年3月より運用開始した投資信託「結い 2101」の運用責任者として活躍。他に、横浜国立大学経営学部非常勤講師(平成28年3月まで)、特定非営利活動法人「いい会社をふやしましょう」理事、経済産業省「おもてなし経営企業選」選考委員(平成24、25年度)も務めている。


※当記事はWORKSIGHTの提供記事です





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