金王朝支える作家集団 初の「金正恩小説」は対米決戦勝利のシナリオ
ニューズウィーク日本版 / 2017年10月19日 17時5分
核・ミサイル開発を急ぐ背景には、金正恩の権威を一気に確立したいとの思惑があることは間違いない。それを国内向けのプロパガンダに最大限利用したいはずである。その一つが完成間近のタク・スクボンの長編小説になる気がする。一触即発のように見える米朝対決だが、考えてみれば、戦争にまで突入してしまっては小説どころではない。何気なく編集後記にしたためられた言葉が、金委員長の本音を表しているようでならない。(文中一部敬称略)
平壌(ピョンヤン)、君子里(クンジャリ)、金日成(キム・イルソン)、白頭(ペクトゥ)、金正日(キム・ ジョンイル)、金正淑(キム・ジョンスク)、金正恩(キム・ジョンウン)、平川(ピョンチョン)
[執筆者]
鈴木琢磨(すずき・たくま)
毎日新聞社部長委員
1959年大津市生まれ。大阪外国語大学朝鮮語学科卒、82年毎日新聞社入社。「サンデー毎日」時代から北朝鮮ウオッチを続け、現在、毎日新聞社部長委員。著書に『金正日と高英姫』『テポドンを抱いた金正日』、佐藤優氏との共著に『情報力』などがある。
※当記事は時事通信社発行の電子書籍「e-World Premium」からの転載記事です。
鈴木琢磨(毎日新聞社部長委員)※時事通信社発行の電子書籍「e-World Premium」より転載
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