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国民審査を受ける裁判官はどんな人物か(判断材料まとめ・後編)

ニューズウィーク日本版 / 2017年10月20日 17時33分

《主な発言》
・2016年7月19日、最高裁判事就任会見にて。
「弁護士出身の自覚と誇りを持って、最高裁判事として取り組みたいと思います。零細企業の経営者や市民が、法律知識がないために苦労したりトラブルに巻き込まれたりすることに対し、直接手助けできる弁護士を選びました」

「(憲法改正について尋ねられて)国民的な議論をもとに、社会全体で決められることだと考えていきます。動向を注意してみていきたいと思います」

・『法学教室』2006年12月号。立教大学法科大学院で「民事実務の基礎」講義を担当。
「(学生に向けてのメッセージ)専門分野の実務能力を身につけることは当然のことですが、公共への奉仕という自覚を持って仕事をする法曹になってほしいと思います。宗教家・法律家・医者のことをプロフェッションといいますが、どのような意味でプロフェッションなのかを考え、また、法曹はいかにあるべきかを常に念頭に置いて仕事をしていく法曹になってほしいと思います」

《主な関与判決》
・建設作業員が勤務中の事故で脳脊髄液減少症になった労働災害について、「発症が確実に証明されていない」として、障害等級の引き上げを認めなかった二審判決を支持(※一審和歌山地裁は、障害等級の引き上げと障害年金の支給を認めた)。

・陸上自衛隊パレードの反対集会に、公共施設(金沢市役所前広場)を使わせない金沢市(石川県)の不許可処分を、憲法の定める集会の自由に反せず、適法とした。

・大阪市長選の立候補を表明した府知事について、その父と叔父が反社会的勢力の一員だと報じた週刊誌の記事に、名誉毀損はないと結論づけた原審判決を支持。「(首長としての)人格形成に影響しうる事実で、公共の利害に関わる」とした。



7:「欧州サッカーファンの元英国大使」林 景一

京大法卒・外交官出身・山口県周南市出身
就任:2017年4月10日/定年:2021年2月7日

《プロフィール》
大阪府立天王寺高校卒。2011年の東日本大震災の当時はイギリス大使を務めており、約7000万円の義援金など、イギリスからの復興支援の橋渡し役を務めた。岩手県陸前高田市で大津波の被害に耐えた「奇跡の一本松」の種を、イギリスの植物園の「種子バンク」に寄贈したこともある。

ラグビーW杯英国大会(2015年)で、日本が南アフリカに奇跡的な勝利を収めた直後、ロンドンで開かれた外交セミナーに登壇し、「嬉しい。驚きましたねー。でも、日本が勝つと思ってましたけどね!」とコメントして、場を沸かせた(欧州サッカーのファンでもある)。

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