中国、人民網までが西城秀樹さんを悼む
ニューズウィーク日本版 / 2018年5月18日 12時30分
歌手、西城秀樹さんが逝去したことに関し、中国共産党機関紙「人民日報」の電子版までが彼を悼む記事を掲載。多くの他の大陸のメディアもこぞって報道している。日本のアニメ・漫画で育った世代の横顔を見てみよう。
中国共産党機関紙「人民日報」の電子版「人民網」が
5月17日16:32、なんと中国共産党機関紙「人民日報」の電子版「人民網」が「日本チャンネル」ではあるものの「日本の著名な歌手、西城秀樹、心不全で逝去。これは一体どういう病気なのか?」という見出しで西城秀樹さんに関する記事を報道した。
映像はNHKのものを転載し、内容は読売新聞の "yomiDr." に載ったQ&Aを転載している。転載ではあっても、あの中国共産党の機関紙が日本の歌手の死を記事にするのは珍しいことだ。
それくらい、改革開放後に生まれた「80后(バーリン・ホウ)」(1980年以降に生まれた者)あるいは「90后(ジュウリン・ホウ)」(1990年以降に生まれた者)には、日本の文化が深く浸透しているという証拠だ。何しろ「80后」や「90后」等はみな、日本のアニメや漫画で育ってきており、日本のドラマや歌手、タレントなどに夢中だった(詳細は拙著『中国動漫新人類――日本のアニメと漫画が中国を動かす』2008年)。
「ちびまる子ちゃん」の憧れの歌手として
中国大陸の民間のネットでは、漫画「ちびまる子ちゃん」のお姉さんが、さぞかし悲しがっているだろうというコメントに満ちている。「ちびまる子ちゃん」では、作者「さくらももこ」(中国語では櫻桃子)さんのお姉さんの「さくらさきこ」(中国語では櫻咲子)さんが憧れていたのが西城秀樹さんだったとのこと。その声優をしていた水谷優子さんが2016年に亡くなられたことなどが書かれていて、「天国で会えるね!」とか「でも、ちびまる子ちゃんのお姉ちゃん、悲しんでるだろうな......」といった、「小丸子姐姐」という言葉が数多く出てくる。
たとえば、ここなどを見て頂くと、日本語の放送を転載しているだけだが、タイトルには「小丸子姐姐的偶像」(ちびまる子姉ちゃんの憧れのアイドル)とある。
「ターンAガンダム」の歌
「ちびまる子ちゃん」以外では「ターンAガンダム」の歌「ターンAターン」を歌った歌手として懐かしむ中国の「80后」が多い。ガンダムシリーズは中国では絶大な人気があり、「80后」で知らない者はいないだろう。コスプレでも、よく出現する。「80后」は筆者から見れば若者だが、「80后」に言わせれば、「現在の若者」はガンダムSEED世代で、「ターンAガンダムは僕らの世代です。ターンAターンを歌った西城秀樹を知らない者はいません」と、このたび新たに取材した「80后」は言っている。
-
- 1
- 2
この記事に関連するニュース
-
「ちびまる子ちゃん」2代目声優の菊池こころさんに中国でも絶賛!
Record China / 2024年4月25日 0時0分
-
西城秀樹さんの20歳長男、事務所巡る初露出で“スターのオーラ”「顔小っちゃ!」「お父さんの声に似てる」 高まる期待に葛藤も「一時期めちゃありまして」
ねとらぼ / 2024年4月16日 12時15分
-
【さくらももこさんとTARAKOさん】『ちびまる子ちゃん』の“生みの親”と“育ての親” 家族構成も生い立ちもそっくり、まる子が繋いだ不思議な縁
NEWSポストセブン / 2024年4月13日 16時12分
-
日本アニメ史上最高の視聴率39.9%を記録した『ちびまる子ちゃん』。TARAKOさん最後の新作放送は 34年間を振り返る特別構成に感謝の声
集英社オンライン / 2024年3月31日 16時0分
-
癒される「長寿番組」ランキング! 2位『ちびまる子ちゃん』を抑えた1位は?
オールアバウト / 2024年3月31日 10時50分
ランキング
-
1真榊奉納を「断固非難」=ロシア
時事通信 / 2024年4月25日 21時22分
-
2新防衛戦略の策定提案へ=「欧州、属国集団にあらず」―仏大統領
時事通信 / 2024年4月25日 22時43分
-
3米軍がニジェールから撤収へ アフリカの過激派監視拠点 ロシアは軍事顧問派遣、強まる影響力
産経ニュース / 2024年4月25日 17時18分
-
4エレベーターが20階から落下、1人死亡=当局「品質には問題なし」―中国
Record China / 2024年4月25日 23時0分
-
518か国の首脳が共同声明 イスラム組織「ハマス」に人質の即時解放求める
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年4月25日 23時17分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください